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Vol.13 自然からの贈り物

  • 2006年5月11日

 山道を歩く時には、遠くの山並みを見たり、木漏れ日を感じたりするために上を見ている人が多いのですが、この時期に限ると、下を見ながら歩いている人をよく見かけます。
 そうです、山菜採りを楽しむ人々です。

たんぽぽ

たんぽぽ・・・花は天ぷらや三杯酢和えに。葉はゆでて酢の物やごま和えに。


菜の花

菜の花・・・ゆでておひたしや炒め物、汁物様々な物に使える。


こごみ

こごみ・・・灰汁がないので茹でてすぐに食べられる。天ぷらや和え物で。

 春の山は生命力に満ちあふれ、宝の山に変わります。
 3月から6月にかけて、コゴミ、タラ、ウド、ワラビにフキノトウ、タケノコなどなど、多くの植物が顔を出しています。

 山菜にはアク抜きが大変そうなど、調理が難しいというイメージがあるようですが、採ったばかりの山菜は天ぷらにしたり、さっと茹でておひたしにするだけでおいしく食べることができます。
 苦かったり、独特の香りがあったりするため、子どもたちにはウケが悪いようですが…。

 また、山に行かなくても近所を散歩するだけで、ツクシやヨモギ、菜の花にノビルなど、多くの食べられる植物に出会えます。もっとも、道端で排気ガスを浴びているようなものには、多少抵抗を感じますね…。(笑)
 でも、食卓に春の山菜を使った一品を加えると、時間に追われる生活の中でも春を感じることができます。少し、食べることを意識して植物を眺めてみるとおもしろいですよ。

 こんなふうに生活に豊かな時間を与えてくれる山菜ですが、ちょっと気を付けたいこともあります。
 困ったことに、根こそぎ山菜を採っていってしまう人や、むやみやたらと山を荒らす人がいます。これでは宝の山から宝が消えていってしまいます。自分が食べきれないほど採ったりせず、ほかの人のため、来年のために少し配慮してほしいな…と思います。
 そして、宝探しに夢中になっていると、山の中に迷い込んで遭難する恐れもあります。山に入る時はくれぐれもご注意を。

(2006.5.11更新)

山田 紗也子さん

著者プロフィール
山田 紗也子 (やまださやこ)
日本キャンプ協会・キャンプインフォメーションセンターのコーディネーターとして全国の情報収集を行なうことが仕事。休日はキャンプ場でイベントのお手伝いをし、現場での指導も実施。自分に出来ること、やるべきことを探しながら毎日奮闘中。

 

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