焼売こそ家で作るべき！　きじま流「フライパン蒸し焼売」なら餃子より手軽に作れてボリューム満点

テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介！
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。



大人も子どもも大好きな家庭料理の定番といえば餃子ですが、焼売を作ったことがあるという人は意外と少ないのではないでしょうか。包み方が難しそう、蒸し方がわからない…、そんな不安を解決するレシピをきじまりゅうたさんが紹介してくれました！　野菜もたくさん食べられるので、ヘルシーでボリューム満点です。暑くて食欲のない日でも、酢じょう油でさっぱりいただけますよ。

焼売を手作りするのは難しそう…という方は必見！　スプーン1本で簡単に包むコツも伝授

今回紹介する焼売は、蒸し器ではなく家にあるフライパンを使って火を通します。皮で包むときも、スプーン1本あれば簡単に包めますよ。包み方のコツも詳しく紹介しているので、ぜひチャレンジして欲しいレシピです。野菜をたっぷり使った、大満足の一皿です！

【材料】
焼売の皮：12枚　
豚ひき肉：200g　
玉ねぎのみじん切り：1/4個
小麦粉：小さじ1
キャベツの細切り：150g
もやし：100g
水：100ml

しょう油：小さじ1
オイスターソース：小さじ1
砂糖：小さじ1
ごま油：小さじ1

しょう油、酢、からし：各適宜

作り方

豚ひき肉200gをボウルに用意します。焼売には脂身の多い白っぽい豚ひき肉を使うのがおすすめです。豚のかわりに鶏ひき肉を使ってもおいしいですよ！

まずは肉だけで練ります。げんこつを押しつける感じで肉を潰し、餅つきのように返して、また潰します。肉を練ると粘り気が出てきます。持ち上げられるくらい固まるまで練ってくださいね。先に肉の粘りを出すと、調味料を入れたときに馴染みがよくなります。

調味料のしょう油小さじ1、オイスターソース小さじ1、砂糖小さじ1、ごま油小さじ1を入れます。

指先が泡立て器のイメージで混ぜます。

調味料が混ざったら、みじん切りにした玉ねぎを加えます。
肉をボウルの端に寄せ、空いたところに玉ねぎのみじん切り1/4個分を入れ、小麦粉小さじ1をまぶします。

玉ねぎを蒸すと水分が出るので、水分が流れ出るのを防止するために小麦粉をまぶします。玉ねぎに小麦粉をまぶしたら、肉と混ぜます。

肉だねができたら、皮で包みます。

今回は12個の焼売を作りたいので、肉だねを12等分します。まずスプーンなどを使って肉だねを4等分し、さらに3等分にすれば、全部で12等分になります。

これでちょうど12個の焼売が作れます。

焼売の包み方を説明します。

左手に焼売の皮を広げ、スプーンで肉だねをのせます。肉をのせたら、肉にスプーンをまっすぐ刺します。

スプーンを持ったまま上下を返し、垂れ下がった皮を内側にたたみます。

親指と人差し指で包むようにし、形を整えます。

スプーンを抜きます。

スプーンを抜いたら肉を皮に押し込むように平らにならします。

底面も指で平らに整えます。

焼売の中央を指で軽くにぎり、くびれを作ります。

慣れればあっという間に12個作れます。餃子を包むより圧倒的にラクだと思いますよ！

焼売を包み終わったら、フライパンで蒸します。蒸し方が今回の“ちょいコツポイント”です！
「フライパンに野菜を敷き、焼売をのせて蒸し焼きにする」
焼売は水に直接触れずフライパンにも接しないので、湯気だけで蒸すことができます。

26cmのふた付きのフライパンにキャベツの細切り150gと、もやし100gを敷き詰めます。
蒸しておいしい野菜ならなんでもOKです。敷き詰めたときに平らになりやすく、匂いのあまりない野菜がいいですね。きのこは匂いが強いので、キャベツ、レタス、白菜などがおすすめです。

野菜を敷き詰めたフライパンに、焼売を並べます。

フライパンのふたが閉まる高さか確認します。もし閉まらなければ野菜を減らしてください。

ふたが締まることを確認したら、水100mlを鍋肌から加え、中火にかけます。

フライパンから湯気が出て煮立ってきたらふたをし、弱火で6分蒸します。

6分経過したら、ふたを取り火通りをみます。

焼売の上から透明の肉汁が出ていたら火が通った証拠です。火を止めて盛り付ければできあがりです。

「フライパン焼売」の完成です！

試食

酢じょう油をつけて、いただきます！

しっかり甘めの肉だねと、玉ねぎがちょっとシャキッとする感じは、間違いなく焼売ですね。皮もせいろで蒸した焼売に近い食感ですね。

包み方は特別なテクニックもいらないので、おうちで手軽に作ってくださいね。えびを混ぜたり、グリーンピースをのせたりするのもいいですね。野菜もたくさん食べられますよ。ぜひお試しください！




今回、教えてもらった「フライパン焼売」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。

＿＿鶏ひき肉で作る場合も同じ作り方でしょうか？

きじまさん：基本的には一緒です。鶏ひき肉のときは片栗粉を加えてプリっとさせてもおいしいです。

＿＿野菜をたっぷり敷き詰めたくなりますが、どれくらいが適量でしょうか？

きじまさん：野菜の上に焼売を載せるので、ふたが閉まるかどうかが大切です。逆に野菜が少なすぎるのはNGです。

＿＿餃子よりラクに作れるとのことでしたが、餃子と焼売の一番の違いはなんでしょうか？　

きじまさん：肉だねも皮も違いますが、一番は包み方でしょうか。焼売は意外と簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね！

きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書『極狭キッチンで絶品！自炊ごはん』（新星出版社）。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。

取材・文＝ジョッキー