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「小さな揺れだから大丈夫」はNG! 地震を感じたら家の中に「安全区域」を作ろう

  • 2022年8月26日
  • レタスクラブニュース




いつ降りかかってくるか分からない、自然災害や人災、事故などの被害。そんな「もしも」のときに備えておくべき対処法を教えてくれるのが、消防レスキュー隊員のタイチョーさんです。

数々のレスキュー現場で救助してきたレスキュー隊員だからこそ知っている、「災害対応のプロ」ならではの知識やテクニック。そのどれもが、子どもやおばあちゃんなど力が弱い人でも実践できるものばかり!

自分や大切な人の命を守る知識やテクニックを身につけて、不測の事態が起こったときも冷静に対処できるように、ぜひ親子・家族・友人同士みんなで防災意識を高めて備えていきましょう。

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地震の揺れを感じたら、すぐに「安全区域」に避難が大事!

■もしもの備え:家の中に「安全区域」を作る
寝室を安全区域に設定!

地震は揺れ始めに、どれだけすばやく安全な行動ができるかが重要になります。揺れ始めは比較的小さな揺れが発生しやすいので、その間に家の中の「安全区域」に移動して毛布やクッションで頭を保護するなど、ケガ防止に努めます。発生直後の数秒に命を守る行動が取れるかどうか、そのための備えができているかどうかが重要です。

なお、家の中で最も危険な場所はキッチンです。重たい冷蔵庫や食器だなが倒れてくる危険があるため、すぐに離れましょう。

■★「安全区域」とは?
重たいものやとがったもの、割れやすいものなどの危険なものがない場所のことをいいます。「寝室」を安全区域に設定しておけると安心です。理由は次の2つです。

1 夜中に地震がきても安全
寝ているときに地震が起きると頭が回らず、状況把握に時間がかかって逃げ遅れることが多いです。寝室自体を安全区域にしておくと避難行動が少なくなります。

2 布団などで頭を守れる
ヘルメットの代用として、布団や毛布、枕などを使って頭を保護します。古い木造住宅などは倒壊の危険があるため、1階よりも比較的安全な2階以上に安全区域を設定しましょう。

毛布やクッションを置いておく



タンスや本だななどの自分の体重の半分以上の重たい物やとがった物を置かない



■NG行動
✕小さな揺れだから大丈夫と思う
地震が発生したときに、少し揺れただけだから大丈夫と決めつけて何も行動しない人がいます。勝手に判断せずに、すばやく安全な場所に避難しておくことが大切です。

✕安全区域のとびらを閉める
安全を確保するためとはいえ、安全区域の入口のとびらを閉めてはいけません。閉め切ってしまうととびらがゆがんだり、障害物によって阻まれたりしたときに、その場所に閉じ込められてしまい、揺れがおさまってから逃げたくても逃げられなくなります。

助かる命を助けるために
・普段から「安全区域」を作っておく
・家具の転倒防止処置をしておく

逃げ遅れないように「ハザードマップ」と「防災マップ」を見ておこう

■もしもの備え:「二つのマップ」の違いを知ることが命を守る
どちらか一つだけ、はダメだよ!

2018年7月に起きた西日本豪雨の際、ハザードマップが「危険」と予測していた場所と、実際に土砂災害が発生した場所とが9割以上合致していたことがわかっています。

このことからも、事前にハザードマップで危険な場所を知っておくことは助かる命を助けることにつながると言えます。

ただし、ハザードマップはあくまでも過去のデータなどから「危険を予測する」地図であって、安全を保障しているわけではないです。状況に応じた避難行動が大切です。




■★防災情報を集める方法一覧
○ハザードマップ
ハザードマップポータルサイト(国土交通省)から住んでいる地域の危険を確認できる

○防災マップ
各自治体HPなどから確認できる

○地点別浸水シミュレーション検索システム
浸水予測を国土交通省のHPから確認できる

○Yahoo! 防災速報
緊急地震速報などを通知してくれるアプリ

○SNS(主にTwitter)
公式アカウントを見れば、タイムリーかつ正確で信頼できる情報を収集できる
例:首相官邸/気象庁/内閣府防災

■ハザードマップとは
その地域に起こり得る「被害予想地図」

■防災マップとは
災害が発生したときに、避難する道や場所を知ることができる「街全体の公共施設の情報が載った地図」

■NG行動
✕やみくもに避難する
どこにどのような危険があるかも把握せずに、警報が出たからといってやみくもに避難することは危険です。安全な地域と危険な地域をしっかり知っておきましょう。

✕災害が起きてから調べる
警報や避難情報が出た後に調べていては、すばやく避難行動を取ることが難しくなります。あらかじめ住んでいる地域のハザードマップと防災マップを確認しておきましょう。

助かる命を助けるために
・マップはスマホに保存したり、印刷して持ち歩いたりして確認できるようにする

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「いざ、そのとき」のあらゆる災害から命を守るテクニック、ぜひ身につけましょう!

※本記事はタイチョー(著)、みぞぐちともや(イラスト)の書籍『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』から一部抜粋・編集しました

著=タイチョー、イラスト=みぞぐちともや

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