和食の基本ともいえるのが、「だし」をベースにした料理。「だし」には旨み成分がふんだんに含まれていて、素材本来の持ち味をぐっと引き出すパワーがあります。とはいえ鰹節と昆布でだしをとるのは、けっこう手間がかかるもの。そこで「とろろ昆布」の出番です! 昆布を繊維状に薄く削ったとろろ昆布は、だし代わりに使える優秀食材。旬の野菜にあえれば、品のあるやさしい風味が手軽に楽しめますよ。
かぶのとろろ昆布風味
【材料・2人分】
かぶ…2個、かぶの葉(中心のやわらかい部分)…2個分、とろろ昆布…3g、ごま油、塩、酢
【作り方】
1.かぶは縦半分に切って縦薄切りにする。かぶの葉は3cm長さに切る。とろろ昆布はキッチンばさみで細かく切る。
2.フライパンにごま油小さじ1を熱し、かぶを入れて炒める。全体に油がまわったら、塩少々、酢小さじ1をふり、かぶの葉を加えてさっと炒める。火を止め、とろろ昆布を加えてからめる。
(1人分42kcal、塩分0.4g 調理/伊藤朗子 栄養計算/スタジオ食)
だしの旨みや香りによって素材のおいしさが引き出されるから、いつもの野菜がさらにおいしく食べやすい味に。野菜嫌いのお子さんも、とろろ昆布を活用したメニューなら案外すんなり食べられるかも?
文=齋藤久美子