「あーっ! こぼした!!」
こんなとき、焦ってごしごし、逆に汚れが広がった…なんてこと、ありますよね。
そこで、「これさえ覚えておけばOK!」な、「こぼしちゃった!」ときの対処方法を、掃除のプロに教えてもらいました!!
教えてくれたのは▷高橋ゆきさん
家事代行サービス「ベアーズ」の取締役副社長。
家事のスペシャリストとして数多くのメディアに出演。
ドラマなどの家事監修も手がける。
こぼしちゃった!のピンチを救う「神グッズ」はこれだ!
シミや臭いを残さないために、これだけは家に用意しておくと安心!
■重曹
弱アルカリ性で、油汚れに強いのが特長。
汚れ落としや臭い消しなどマルチに活躍。
穴あきキャップのボトルに入れておくと、振りかけて使え便利。
■酸素系漂白剤
油汚れに強いアルカリ性の洗浄力と漂白力を持ち合わせた洗浄剤。
別名「過炭酸ナトリウム」。
塩素系漂白剤とは異なるので要注意。
<1>ホワイトフローラルの香り。
ワイドハイター クリアヒーロー クレンジングパウダー 530g ¥500(編集部調べ)/花王
<2>キッチン、洗濯にも安心で使いやすい。
酸素系漂白剤 330g(オンラインショップ限定パッケージ) ¥450/ミヨシ石鹸
■ブラシ・はけ
汚れをたたき出すツールで、こぼした場所で使い分けます。
ブラシは使い古しの歯ブラシ、はけは100均にある絵画用のものでOK。
■使い古しの白タオル
雑巾や当て布として使用します。
汚れ落ちが確認できる白いものがベスト!
こぼしちゃった!ときの3大ルール
■汚れの性質を見極める!
水っぽい汚れは落ちやすく、油っぽいものや濃い色の汚れは落ちにくいもの。
これから説明する分類を参考に。
■こぼした場所の材質を知る!
水洗いできる材質かどうかが自宅で解決できるかの分かれ目。
こすったら生地が傷まないかも注意して。
■とにかく急ぐ!
汚れは時間経過とともに定着し、取れにくくなるもの。
素早く適切な対処をすることが何よりも大事です。
こぼしちゃった汚れには、重曹ペーストでたたき洗い!
■\使える!重曹ペーストの作り方/
1_容器に重曹を入れる
2_酸素系漂白剤とぬるま湯を入れる
3_よく混ぜる
ボウルなどの器に重曹3に対し、酸素系漂白剤2を入れます。
そこに約40℃のぬるま湯を少しずつ注ぎ、プラスチックのスプーンでかき混ぜながら歯磨き剤ほどのやわらかさのペースト状にします(アルミ製を使うと黒ずむので注意)。
■汚れの性質は?
「こぼした」汚れといっても種類はいろいろ。
汚れの性質を知っていれば、あとは簡単な方法で、焦らず、キレイに落とせるんです!
1▷水っぽいもの
・お茶
・オレンジジュース
・コーヒー など
基本的に落ちやすく、早めに処理すればシミになりにくい。
2▷臭いのある乳製品
・牛乳
・ヨーグルト など
色が白いため、汚れは目立ちにくいが、臭いが残りやすい。
3▷油っぽいもの
・ケチャップ
・マヨネーズ
・ソース など
油分を含んでいるので、色素は抜けても油ジミが残りやすい。
4▷色の濃いもの
・赤ワイン
・ぶどうジュース など
アントシアニンという色素を含み、時間がたつと酸化し、落ちにくい。
「1▷水っぽいもの」は重曹ペーストでたたき洗いした後、水やお湯でもみ洗い
時間がたってしまったら、重曹ペーストでたたき洗いした後に食器用洗剤を混ぜた水やぬるま湯でもみ洗いをすると落ちやすい。
ソファーやラグなどの場合は水拭きを。
「2▷臭いのある乳製品」は重曹ペーストでたたき洗いした後、水でもみ洗いをする
■お湯はNG!水でもみ洗いを
たんぱく質を含んでいて熱を加えると固まるため、重曹ペーストは冷めてから使いましょう。
汚れをたたき出したら水でもみ洗いか、水拭きをします。
■もしも臭いが気になる場合は消臭剤をプラス
ソファーやラグなどに臭いが残ったときは、住宅用の消臭剤をスプレー。
「3▷脂っぽいもの」、「4▷色の濃いもの」は重曹ペーストでたたき洗いした後、ガンコな汚れには食器用洗剤で洗浄力をパワーアップ!
1_重曹ペーストを塗った上から、食器用の中性洗剤を数滴たらします。
汚れに密着する、泡スプレータイプも使い勝手がよく便利です。
泡タイプの洗剤も便利!
2_さらにブラシでたたいて、食器用洗剤をなじませ、汚れを浮かせます。
汚れが薄くなったのを確認したら、もみ洗いや水拭きで洗剤を落とします。
<レタスクラブ’21年3月号より>
監修/高橋ゆき 撮影/三佐和隆士 イラスト/Meppelstatt 編集協力/平川 恵