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ネコの「アレ」から生まれた世界最高級のコーヒー 誰かに話したくなる地球の雑学(51)

  • 2021年2月16日
  • レタスクラブニュース



日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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ネコの「アレ」から生まれた世界最高級のコーヒー


これはゲテモノか否か......。ネコのウンチの中から取り出したコーヒーが、高値で取引されているという。

インドネシアは、世界第4位のコーヒー産出国。インドネシアのコーヒー農園では、野生のジャコウネコがコーヒーの実をエサとして食べることがある。

実を食べると、赤い果肉部分はジャコウネコの体内で消化されるが、堅い殻に包まれた種子はウンチと一緒に排泄される。この種子がコーヒー豆で、人間がウンチを拾い集めてきれいに洗い、乾燥・焙煎(ばいせん)してコーヒーをいれてみたところ、すばらしい味わいだったという。ジャコウはムスクとも呼ばれる貴重な香料で、ジャコウネコは尾の付け根からその香料によく似た香りを出すことからこの名がついた。ジャコウネコの体を通ったコーヒー豆は、胃液や腸内の消化酵素、腸内細菌などで発酵し、独特の風味になるという。

「コピ・ルアク」と呼ばれるこのコーヒーは、通好みの味と香りと評判なうえに、希少価値もある。インドネシアでは、通常の屋台のコーヒーの10~20倍の値段がついており、富裕層でなくては飲むことができない。同じくコーヒー生産国のベトナムでもコピ・ルアクが出回り、ニューヨークには専門のカフェまでできるほどの人気ぶりだ。

ただし、有名になってしまったために最近ではニセ物が出現し、人工的に生産されるコピ・ルアクも増えた。本来なら、野生のジャコウネコが気ままにコーヒーの実を食べ、そのウンチを人間が探し、コーヒーとして飲めるようにするという手間のかかるものなのに、ジャコウネコを捕まえて檻(おり)に入れ、無理にコーヒーの実を食べさせ、ウンチを取るのだ。

最初にコピ・ルアクに注目したコーヒー業者は、生産のためにジャコウネコが虐待されていると嘆き、本物のコピ・ルアクの認証制度確立を呼びかけているという。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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