親せきの子どもの出産祝いや進学祝い。お祝いを渡す習慣のある家だと、何をあげようか、いくらぐらい包もうかと悩むもの。でも相手方からお祝いをもらったことがなかったら?習慣の違う親せき同士のお付き合いについて、マナーの専門家 齊木由香さんに教えてもらいましょう!
去年、子どもが小学校に上がったとき、夫の親や弟家族から入学祝がありませんでした。私の親と兄弟からはいただいたのでお返しをしました。
私の親は、姪っ子、甥っ子(私のいとこ)には入学祝などを贈り合っていたのでそれが当たり前かと思っていました。
義弟の子どもが来年小学校に入りますが、入学祝をあげたほうがいいかな?とも思いますが、「いただいていないのに差し上げるのはどうか?」と思う自分もいてモヤモヤします。
現代では価値観が多様になってきていて、家庭ごとでも違います。自分の家族や親族間ではお祝いを贈り合っていたとしても、お祝いを贈ることをしないご家庭も多くありますので、それぞれの家庭の文化や価値観を尊重することが第一です。
でも、いつもお祝いをお贈りしている側からすると、贈らないと何か気持ちがスッキリしなかったり、「これでいいのかな?」と思ってしまったりするかもしれませんね。ここで重要なのは、ご相談者様にお祝いを贈りたいという気持ちがあるかどうかです。
義理の弟さんご家族に、お祝いを差し上げたい気持ちがあれば、差し上げることをおすすめします。その場合は、仰々しく「御入学御祝」として贈るのではなく、表書きを「ランドセル料」や「文房具料」として気持ちを伝えると、相手の負担も軽減されます。
「楽しい学校生活でありますように」「お友だちと楽しく過ごしてね」などのメッセージを添えるのも気持ちが伝わっていいかもしれません。
義理の弟さんのご家族はお祝いを贈ることをしないご家庭のようですので、内祝いやお返しはないことを前提に、無理のない範囲でお祝いを贈ることがポイントです。
それぞれの家庭の文化や価値観を尊重しながら、押しつけではなく自分の気持ちを表現する手段としてお贈りするかどうかを決められるといいと思います。