冬は太りやすい季節だと思われがちですが、実は基礎代謝が高まるため、やせやすい季節です。冬にやせやすい理由や、冬におすすめのダイエット方法を「あんしん漢方」薬剤師の山形ゆかりさんに教えてもらいました。
冬がやせやすい理由は2つあります。
寒い冬は体温が下がるのに伴い、「基礎代謝」が高まるためやせやすい時期です。
基礎代謝とは、生きるだけで消費される最低限のエネルギーで、運動時に限らず座っているだけでも消費されます。
寒い季節には平熱である36度前後を保つためにエネルギーを消費するので、この基礎代謝が暑い季節よりも高まります。そのため、運動していないときにも消費されるエネルギー量が増え、痩せやすくなるのです。
一方、「冬太り」や「正月太り」という言葉があるように、冬に太る人が多いのはイベントが原因です。
年末の忘年会やクリスマス、お正月にカロリーの高いものを食べたり、年末年始休みで間食が増えたりすると、摂取カロリーが高まります。さらに、寒くて外出が億劫になると消費カロリーが減り、太ってしまうわけです。
冬におすすめのダイエット方法は以下の2つです。
寒い日に行う運動は、消費カロリーが通常よりも高まるためダイエットに効果的。軽いウォーキングや、室内でできるスクワットや腹筋といった筋トレもおすすめです。
筋肉量を増やすことで基礎代謝がさらに高まり、痩せやすいからだづくりにも役立ちます。
高カロリーな食事を避けてダイエットに効果的な食材を食べましょう。
たとえば冬が旬の大根は、食物繊維が豊富なので便通の改善に役立ちます。また、大根に含まれる「アミラーゼ」という消化酵素は、胃もたれや胸やけを防ぐので、食べ過ぎてしまいがちな年末年始のシーズンにも最適な食材です。
他にも、ブロッコリーに多く含まれる「クロム」というミネラルは、脂質、糖質、タンパク質、コレステロールなどの代謝を助け、コレステロール値を正常に維持する働きを持ちます。
クロムはビタミンCと一緒に摂ることで吸収されやすくなる性質を持つ成分です。ブロッコリーはそれ自身にビタミンCを多く含んでいるため、クロムを効率よく吸収できる食品ですよ。
冬のからだはやせやすいとはいえ、付き合いがあれば飲み会なども増えますし、忙しい時期に継続的に運動をするのは難しいと感じる人も多いですよね。そういうときには、漢方薬の服用で太りにくく痩せやすいからだづくりをしましょう。
ダイエットのための漢方薬は、「脂肪の吸収を抑える」「脂肪燃焼をサポートする」「基礎代謝を高める」「余分な脂肪や老廃物を排出する」「水分の循環をよくして水太りを改善する」という観点で選ぶのがおすすめです。
・防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）：おなかに脂肪がつきやすい方におすすめ。余分な老廃物の排泄を促し、脂肪代謝を促して脂肪の燃焼を促進します。
・桃核承気湯（とうかくじょうきとう）：のぼせてイライラしがちな方におすすめ。腸の運動を活発にすることで排便を促すとともに、便を潤すことで柔らかくして便秘に働きかけます。
・防已黄耆湯（ぼういおうぎとう）：むくみやすい方におすすめ。からだの余分な水の排泄を促し、水太りを解消します。
このように漢方薬はダイエットのサポートに役立ちますが、自分の体質に合った漢方薬を選ぶのは難しいもの。そういうときには、薬剤師がAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれる「あんしん漢方」などもおすすめです。スマホで購入できて便利です。
あんしん漢方〈この記事を書いた人〉
山形ゆかり●薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。症状・体質に合った漢方をスマホで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」の薬剤師としてサポートも行う。
