薬剤師・薬膳アドバイザーの山形ゆかりが、食べすぎを挽回しつつ、デトックスもできる旬の食材やレシピをご紹介します。
毎日の食事にデトックス食材を取り入れることで、食べ過ぎが抑制され、からだのバランスがよくなりますよ!
おすすめ食材を使ったレシピを2つ紹介します。
ほうれん草は、カロテンや葉酸が豊富なため、血行を促して五臓の働きをサポートしてくれます。
しめじにはのぼせを鎮める作用、えのきにはコレステロール値を低下させ動脈硬化を予防する効果があるといわれています。
ほうれん草:1束
しめじ:1/2パック
えのき:1/2袋
ベーコン:4枚
にんにく:1片
A
砂糖:大さじ1/2
しょうゆ:大さじ1/2
白すりごま:大さじ1
レモン汁:大さじ1
ごま油:適量
塩こしょう:少々
1.ほうれん草を固めに茹で、水気を切って4cmの長さに切る。しめじとえのきは石づきを取り除き、ほぐす。
2.にんにくをみじん切りにし、ベーコンを3cm幅に切る。
3.フライパンでベーコンを焼き、取り出す。
4.同じフライパンにごま油とにんにくを加え、(1)のほうれん草ときのこを炒める。
5.塩こしょうで味を調える。
6.炒めたベーコンを再度フライパンに戻し、よく炒め合わせる。
7.器に盛りつけ、よく混ぜた(A)をかけて完成。
食物繊維が豊富な根菜でお通じを改善し、美肌を目指すことができるデトックスレシピです。
れんこんは、脾臓・胃を健やかにしてくれるだけではなく、血液をサラサラにしてくれます。にんじんは胃腸を丈夫にし、ごぼうは水分の滞りを取ってむくみを解消してくれるでしょう。
れんこん:2~3cm
ごぼう:1/4本
にんじん:1/8本
A
だし汁:300ml
酒:大さじ1.5
みりん:小さじ2
薄口しょうゆ:大さじ1
洗いごま(白・黒):各大さじ1.5
B
みりん:小さじ1
砂糖:大さじ1/2
しょうゆ:大さじ1/2
白ねりごま:大さじ1/2
1.れんこんは皮をむき薄切りにし、酢水(分量外)に漬ける。ごぼうはささがきにし、水に漬けてアクを抜く。にんじんの皮をむき、1cm幅の短冊切りにする。
2.鍋に(1)で用意した野菜と(A)を入れ、中火で7~8分煮る。
3.フライパンに洗いごまを入れ、中火で香ばしい匂いがするまで煎る。すり鉢で軽く砕く。
4.すり鉢に(B)を加え、よく混ぜる。
5.水気を切った(2)を(4)に加え、よく和えて完成。
デトックス食材を取り入れながら、運動や睡眠に気を付けることで、さらにデトックス効果を高めましょう。
脂肪を燃やすためには、適度な有酸素運動が望ましいとされており、おすすめなのがウォーキングです。
空気が澄んでいる今の時期は、ウォーキングしやすいといえます。1日30分歩くことで、ダイエット効果が期待できるでしょう。
睡眠中に食欲抑制効果のある「レプチン」というホルモンが分泌されるため、質の高い睡眠をとることもダイエットに役立ちます。
生活リズムを規則正しく整えたり、寝る2時間前に入浴して深部体温を高めたりすることで、質の高い睡眠にすることができるでしょう。
寝る前にPCやスマホを触らないようにすることも、睡眠の質を高めるために役立ちます。
間食や、ケーキやドーナツなどの脂肪の多い食べ物、白米のような炭水化物を避けることも、ダイエットには効果的です。
就寝直前に食べることを避けたり、よく噛んで食べて満足感を得られるように工夫したりするのもおすすめですよ。
「運動や料理でのデトックスは難しい」という方には、食前に飲むだけの漢方薬もおすすめです。漢方薬は、自然の生薬の働きで、
・腸の働きをよくして自然な排便を促す
・からだの中の脂肪や老廃物を排出する
・自律神経を整えて食べ過ぎを防ぐ
・基礎代謝を上げる
などのアプローチをするので、太りにくく痩せやすい体質への根本改善を目指せます。
デトックスしたい人におすすめの漢方薬はこちらです。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):脂質代謝機能を改善し、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。おなかがぽっこり出ている、便通が悪い方におすすめです。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水分循環を促し、余分な水を排泄することで水太りを改善します。ぽっちゃり体型の方におすすめです。
・酸棗仁湯(さんそうにんとう):ストレスや過労による神経の興奮や緊張を和らげ、眠りのリズムや熟睡感などを整えます。心身ともに疲れて、なかなか眠れない方におすすめです。
デトックスできる食材を意識して選ぶことで、食べながらダイエットをすることもできるでしょう。漢方薬の服用など、自分に合ったダイエット方法を試しながらデトックスしてくださいね。
〈この記事を書いた人〉
あんしん漢方薬剤師 山形ゆかり●薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。15社以上のメニュー開発に携わり、現在は症状の根本改善を目指す情報発信を行う。