腕の上でからくり人形劇。ルイ・ヴィトンの新作時計は圧巻の工芸品

  • 2025年5月20日
  • Gizmodo Japan

腕の上でからくり人形劇。ルイ・ヴィトンの新作時計は圧巻の工芸品
Image: Louis Vuitton

Apple Watchを筆頭に便利なスマートウォッチが台頭する時代において、高級機械式時計は趣味性を強める方向が目立ちます。その極みともいえるのが、ルイ・ヴィトンの新作です。

2002年にタンブールを発表して、本格的に機械式時計の分野に参入したルイ・ヴィトン。時計においては後発ではありますが、技術力を一気に上げて、魅力的な作品を連発してきました。今年の新作は、同社の時計アトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が手がけたオートマタです。

オートマタとは、いわゆるからくり時計のこと。定時になると人形が動いて、ちょっとした劇を見せてくれる複雑機構。有楽町のマリオンが有名ですが、あれと同様の機構を腕時計サイズで再現したわけです。

宇宙開発へのオマージュ

Image: Louis Vuitton

「タンブール タイコ ギャラクティック」は、人類の月世界探検を模したモデル。

月面に旗を立てるべく宙を舞う宇宙飛行士と、それに合わせて動く衛星アンテナ、ソーラーパネル、スラスター、さらに流星と太陽も動きます。このアニメーションに合わせて、カテドラルゴングが美しい音色を奏でるミニッツリピーター仕様でもあります。

鎧武者で武士道を表現

Image: Louis Vuitton

もうひとつの「タンブール ブシドウ・オートマタ」は、日本の武士道にインスパイアされたモデルです。鎧武者が表情を動かし、刀が動き、妖怪が現れるという妖しくエキゾチックなアニメーションが楽しめます。鎧がジャンピングアワー、刀がレトログラード表示になっているというユニークなデザインです。

Image: Louis Vuitton

両モデルとも複雑機構のために膨大なパーツを使用。ムーヴメントの組み立てには熟練工でも220時間かかるそうです。

世界最高峰の工芸技術

Image: Louis Vuitton Image: Louis Vuitton

宝飾品で培った彫金やエナメル技術も生きています。微細な人形を表現するために、グラン・フーと呼ばれる伝統的なエナメル加工や、微細なエングレービングが施されており、工芸品としては最高峰レベルの技術が盛り込まれています。宇宙の深みあるトーンや鎧武者の表情は、ルイ・ヴィトンだけあって抜かりがありません。

当然ながら価格も超絶で、噂によると軽く億超えだそうですが、こんな複雑機構が腕の上にちょこんと乗るサイズで表現されているかと思うと、ロマンを掻き立てられます。いつかは…って、まぁ無理でしょうけど。

Source: LOUIS VUITTON

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