乗り物酔い、ツラいですよねぇ。
人は車やバスや船など乗り物で移動する社会を築いてきましたが、乗り物酔いはいまだカンペキに制御できていません。酔い止め薬を飲んだり、ツボ押しリストバンドを着けたり、走行中は遠くを見たりと、なるべく酔わないようにする対策はあるのですが…弱い人には焼け石に水程度かもしれません。
名古屋大学が率いる研究チームの発見により、一定の音波を聞くと乗り物酔いを軽減できることがわかりました。しかも1分という短い間でも効果があるというのです。
この音は「サウンド・スパイス」と名付けられました。100Hz(60.9〜65.9dBA)の音波が耳石器に刺激と振動を与えると、交感神経が活性化され平衡感覚が良くなるとのこと。
マウスには歩行の安定性を測るビームバランス試験を行ない、人間にはブランコやドライビング・シミュレーター、あるいは実際の車に乗せたところ、姿勢や心電図からも効果が見られたのだそうです。
100Hzの音は職場の騒音基準より小さく、短時間聞くだけなら健康へのリスクは最小限です。
Image: J-STAGE実際に聞いてみると、低くブーっと鳴るだけ。筆者は1分なんて余裕で聞けますが、家族に聞かせたら「これのみだと不快」とのことでした。この音をどう感じるかはおそらく人それぞれでしょうね。
これなら車内で流し続けてもいいでしょうし、小さな装置やスマホ用アプリでも簡単に作れそうです。VR酔いにも効果があったらイイなぁと思います。
もちろん大人でも車酔いはしますし、毎日電車通勤していても電車酔いする人もいます。特に揺れている車内で小さいスマホを注視していたら、酔いやすくなりますよね。
筆者も子どものころは酔いやすくてリストバンドや薬に頼りましたし、具合が悪くなった同級生を何人も見てきました。やっぱりうちの子どもも酔いやすいので、車の移動は気を使います。
個人の乗用車なら、スマホにダウンロードして聞かせるなど対策もできます。でも公共の交通機関ではさすがに難しいでしょうね...。あ、たとえば子どもたちが遠足や移動教室でバス移動する時に、車内スピーカーから流したらいいかもしれないですね。
Source: J-STAGE, Nagoya University, YouTube via NEW ATLAS, 共同通信