オープンイヤーでこの低音はすごい。 Shokz「OpenFit 2」の完成度に驚いた

  • 2025年4月28日
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“ながら聴きイヤホン”の最大手ブランド・Shokzから、最新完全ワイヤレスイヤホン「OpenFit 2」が登場しました。耳を塞がないスタイルのイヤホンがブームとなって以来、多くのモデルがリリースされていますが、そのなかでもOpenFit 2は「さすがはShokz」と言うべき性能を実現しています。さっそく、その詳細をレビューしていきましょう。

 

「耳を塞がないイヤホンに強い」ブランドならではの設計

Shokzといえば「骨伝導イヤホン」のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。実際、2024年の骨伝導イヤホン市場において、販売台数・販売金額ともに1位を獲得したというデータもあり、実績としても最大手といえるブランドです。

 

今回紹介するOpenFit 2(実売価格2万5900円前後)は、そんな同社が持つ、耳を塞がない“オープンイヤー”というコンセプトを継承した完全ワイヤレスイヤホンです。OpenFit 2は骨伝導型ではなく、耳の穴の上にドライバーユニットを浮かせるように配置するスタイルを採用しています。

↑耳を塞がない“ながら聴き”イヤホンのOpenFit 2。耳に引っ掛けるイヤーフックがあるため、充電ケースはやや大きめ。

 

最大の特徴は、業界初という「DualBoostテクノロジー」を搭載していること。これは高音を担当する高周波ユニットと、21mm×11mmの大型ダイナミックドライバーを搭載する低周波ユニットをそれぞれ独立配置したものです。これにより「鮮やかでダイナミックなサウンド」を実現するとShokzはアピールしています。

 

さらに、ながら聴きイヤホンが苦手とする低音再生についても、独自の低周波強調アルゴリズム「Shokz OpenBass2.0」テクノロジーによりカバー。オープンイヤーのイヤホンには周囲の音が聞こえるというメリットがある反面、音質面でのデメリットもありますが、その課題をしっかりと克服した設計になっています。

↑オープンイヤーのイヤホンが苦手とする低音再生を、独自技術でカバーしています。

 

また、「Shokz」アプリ(iOS/Android)からはイコライザー機能も利用可能。「スタンダード」「ボーカル」「低音強め」「高音強め」「プライベート」の5種類のプリセットに加えて、自分でカスタマイズした設定も保存できます。効果としては「低音強め」なら中高域が引き下がり、逆に「高音強め」なら中低域が引き下がるといった具合に、「足すのではなく引く」イメージの効き具合です。

↑「Shokz」アプリから機能のカスタマイズが行えます。

 

「プライベート」は音漏れを抑制するモードで、完全に音漏れがなくなるわけではないですが、体感的には半減するように感じられました。そのぶん、音質的には少しこもったようなサウンドになります。OpenFit 2は音漏れに配慮された設計ではありますが、オープンイヤー型である以上、やはり一般的なイヤホンよりも遮音は困難です。そのため、普段は「スタンダード」を使用し、電車などでは「プライベート」に切り替える、といった使い方がオススメできます。

 

抜群のつけ心地で安定感も◎

OpenFit 2のもう一つのポイントは、優れた装着感です。

 

イヤホンの内層には独自の「Ultra-Soft Silicone 2.0」を採用。イヤーフックには一体型のニッケルチタン合金が使用されており、肌触りが良く、キュッと耳に吸い付くようなフィット感があります。耳掛け型のイヤホンはイヤーフックを引っ掛ける耳の上辺りが痛くなってきがちですが、OpenFit 2ではそんな心配は無用。約9.4gという軽量設計と相まって、長時間つけていても負担を感じません。

↑イヤーフックは柔軟ながらフィット感が高く、シリコン素材で肌触りも良いです。

 

加えてIP55の防水・防塵性能を備えており、汗や雨にも強い仕様。装着した状態で軽く頭を振ってみてもズレることはなく、ジョギング程度ならまったく問題なく使用できます。

↑装着した様子。しっかり安定していて、ちょっした運動ではまったく外れそうな気配がありませんでした。

 

本体操作は物理ボタンから音量の調整、曲のスキップ、通話応答などが行なえます。またアプリから設定すると、タッチ操作で音声アシスタントを呼び出せるようになります。

 

このほか、バッテリー寿命は1回の充電で最大11時間、充電ケース併用で計48時間の音楽再生が可能。10分間の充電で2時間駆動できる急速充電にも対応します。さらに、ノイズキャンセリング技術とAIアルゴリズムを搭載した4つのビームフォーミングマイクによる明瞭な通話性能、同時に2台のデバイスと接続可能なマルチポイント対応など、使い勝手の良い機能をそろえています。

 

驚くほどパワフルな低音でノリ良く音楽が聴ける

それでは、OpenFit 2のサウンドをチェックしていきましょう。普段から同じタイプのイヤホンを使っているユーザーでも、本機の音を聴くと驚くかもしれません。それほどにパワフルな低域が楽しめるのが、OpenFit 2の大きな特徴です。オープンイヤーである以上、ディテールにはどうしても抜けてしまうところがあるものの、全体的に元気が良くパンチのある鳴り方で、ノリ良く音楽を聴くことができます。

↑スマートフォンとBluetooth接続してサウンドをチェックしました。

 

米津玄師「BOW AND ARROW」では、イントロの低音に厚みが感じられ、ハンドクラップもそれに負けじと響いてきます。低域の下支えがしっかりしているから、楽曲の持つ疾走感がより引き立つ印象です。同じく米津玄師「Plazma」でもその点は共通していて、刻まれるリズムにパワーがあるため、音楽につられて思わず身体が揺れてしまうほど。

 

このように低域が目立ちますが、耳に差し込むカナル型イヤホンと違って外に広がる感覚もあるため、ダンスミュージックのように低音が多く含まれた楽曲でも聴き疲れしにくいのではないかと思います。

 

中高域がクリアなので、ボーカルも明瞭に再現されます。Mrs.GREEN APPLE「ライラック」は、伸びやかな高音の歌声が力強い演奏をかき分けて耳まで届くような表現で、爽やかさだけでなくグルーブ感を味わうことができました。

 

相性が良いのはやはりスピード感のあるバンドミュージック、EDM系あたり。普通の音楽リスニングはもちろん、ワークアウトや家事の最中に気分をアゲるプレイリストを流しっぱなしにする、という聴き方にとても向いていると思います。また人の声がクッキリと聞こえて、爆発音なども迫力があるので、YouTubeなどでの動画鑑賞も楽しめます。かなり使い勝手はいいのではないでしょうか。

 

“ながら聴きイヤホン”としての完成度が高い

OpenFit 2は装着性の良さとサウンドの両面で、かなり完成度の高い“ながら聴きイヤホン”と言えます。こういったタイプのイヤホンは耳が痛くなってしまう、低音が物足りない、というふうに感じていた方にこそ、ぜひ体験してほしいモデルです。

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