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伝統の技と秋の美を味わう、塩瀬総本家の「柿」「柿紅葉」

  • 2023年11月8日
  • ことりっぷ


四季折々の味わいや視覚的な美しさで季節感を表現する和菓子。そんな魅力的な和菓子にスポットを当ててご紹介する連載「今月のお菓子」。11月のテーマは「紅葉」。塩瀬総本家の上生菓子「柿」と「柿紅葉(かきもみじ)」をご紹介します。
塩瀬総本家(しおせそうほんけ)は、1349年の室町時代に創業した老舗和菓子屋さん。日本で初めて餡入りのお饅頭を作ったといわれています。現在では、上生菓子や羊羹などの和菓子をベースに時代に応じた餡の形を追求しています。
今回ご紹介するのは、その塩瀬総本家の11月の上菓子「柿」と「柿紅葉」。美しい色合いがとても魅力的です。モチーフになっているのは、日本に古くから伝わる秋の果実で、栄養価が高く、甘味の象徴として古文書に頻繁に登場する「柿」と、晩秋に近づくにつれて、柿の葉っぱが美しく色づいていく様子を表現した「柿紅葉」。
そして、「柿紅葉」は、ベースとなる「練り切り」を手作業で繰り返しちぎりながら、淡い色合いをぼかし、同時に色のコントラストも際立たせているのだとか。こうした工程から繊細で美しい柿の葉の色合いが生み出ているのですね。甘さも丁度よく、外側の皮と中の餡子の組み合わせが絶妙です。
こちらのお菓子について職人さんに聞いてみました。
――商品開発時に工夫した点や試行錯誤した点などありますか?
「特に色のグラデーションや表現を工夫するなど、見た目をよくするため、中の餡玉も2重にするなどこだわりがあります。先端をくるんとするような細かいところも大事にしています。」
くるんとさせた先端まで美しいですよね。江戸時代に幕府御用を務める中でたくさんの上生菓子を作ってきた伝統を受け継ぎ、塩瀬総本家の中でも限られた職人さんの手で工夫を凝らし作られているという上生菓子。これが塩瀬総本家のお菓子を味わう人を魅了する理由のひとつなのかもしれません。
塩瀬総本家上生菓子は、毎月5種類が販売されています。こちらの「柿」は11月30日まで「柿紅葉」は11月15日まで塩瀬総本家の本店、東横のれん街店、松屋銀座店、大丸東京店、日本橋高島屋店、日本橋三越店、水戸京成百貨店などの店頭で購入できます。
秋が深まる季節、温かいお茶と一緒に目からも楽しめるお菓子を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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