世界各国のかわいい郷土菓子と出会える神宮前「Binowa Cafe」

  • 2021年3月10日
  • ことりっぷ


「Binowa Cafe」は50ヵ国以上を旅し、500種類以上の郷土菓子を食べた「郷土菓子研究社」代表の菓子職人、林周作さんのお店。現地の人に作り方を見せてもらったり食べた時のおいしさを思い返したり、試行錯誤して作る各国のお菓子を今年は100種類紹介することを目標にしています。ほかではなかなか味えわないお菓子を少し見せていただきました。
渋谷駅と原宿駅どちらから歩いても10分ほど。「Binowa Cafe(ビノワカフェ)」があるビル2階への階段や入口には、林さんが旅をしている間に発行した新聞や各国の郷土菓子の写真が貼られ、わくわくと期待が高まります。
店内に入るとお菓子を焼く甘い香り。いろんな国のお菓子を作っているので、ほかのお店にはないスパイスや豆の香りが漂う日もあるのだそう。定番は焼菓子9種類と生菓子1種類、季節のお菓子3種類は月2回入れ替わり、訪れるたびに初めての味を体験できます。
10代の頃からお菓子作りが好きだった林さんは21歳でフランスへ。菓子職人として働いた後、自転車に荷物を積み、知らないお菓子に出会う旅に出発。2年半かけてユーラシア大陸を横断し、行ってみなければわからなかったお菓子の味やその土地の空気感を体験。
帰国後、みんなにもさまざまな郷土菓子を知ってもらおうと「Binowa Cafe」を開店。世界各地への旅を続けながら、出会ったお菓子の原型を変えることなく、おいしく感じた味や食感、味のバランスなどを研究し、試作を繰り返して作ったものを提供しています。
定番でまず目を引かれるのはアゼルバイジャンの「シェチェルブラ」。餃子型の生地の中にザクザク食感の粗糖や香ばしいくるみのフィリングがぎっしり。素朴ながらカルダモンの香りや専用ピンセットで一つひとつ刻んだ表面の幾何学的な模様に異国を感じます。
スウェーデンの「プリンセストルタ」はスポンジ生地にカスタードと生クリームを重ね、アーモンドと砂糖を練り合わせたマジパンで覆ったケーキ。きれいな緑色のマジパンのシャリシャリ食感や風味が新鮮で、ラズベリーソースが味をすっきりとまとめます。
「ケークエコセ」はフランス・アルザス地方でよく食べられる2層のケーキ。高品質で香りとコクが深いスペイン産マルコナ・アーモンドの粉末を使用した内側の生地は、しっとりまろやか。まわりに散りばめられたアーモンドダイスのぷちぷち感もたまりません。
日本の洋菓子店やパン屋さんでもすっかりおなじみの「カヌレ」は、フランス・ボルドー地方の郷土菓子。外カリッ中もっちりふんわりの食感が格別で、リピートする人が続出なのだとか。たっぷりのバニラとラム酒、しっかり焦がしたバターの香りにも心が躍ります。
季節のお菓子は各国の行事の日に食べられるものなどで、丸パンにマジパンと生クリームを詰めたスウェーデンの「セムラ」はイースターの断食前に栄養源として食べたもの。郷土菓子を通してその国の伝統や文化を知ることもでき、新たな世界も楽しめそうですね。

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