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キャンプの恵み

Vol.58 「もったいないなぁ」の夏

  • 2014年6月5日

キャンプはスタッフにとっても貴重な成長の契機になり得る
キャンプはスタッフにとっても貴重な成長の契機になり得る
 夏がすぐそこに来ているのを肌で感じるようになりました。キャンプシーズンが近づき、準備に忙しいという声が聞こえてきます。そして、それと同時に、スタッフ不足を嘆く声も耳に入ってきます。

 理由はさまざまあるのですが、小中高校と大学の夏休み期間のズレの影響も無視できません。子どもたちの夏休みは、多くの学校で7月の中下旬に始まり、8月とともに終わります。一方、大学の夏休みの始まりはうんと遅れて、早くて8月の頭、下手をすると8月の中旬からというところも少なくありません。多くのキャンプでは大学生が子どもたちといっしょに活動するキャンプカウンセラーとして活躍するのですが、このズレが原因で、8月前半まではスタッフ確保が大変難しいということになっています。

 キャンプは参加する子どもたちだけでなく、スタッフとして一緒に時間を過ごす大学生にとっても、とても意味ある成長の契機となり得るものです。もちろん授業が大切なのは当然ですが、この夏休みのズレが原因で、別の大きな学びの機会を失っているようで、「もったいないなぁ」とおもうのです。


オーストラリア人の彼女は、Arts & Craft担当としてキャンプでの夏を過ごした
オーストラリア人の彼女は、Arts&Craft担当としてキャンプでの夏を過ごした
 他方、アメリカでも夏のキャンプの時期には多くの学生がスタッフとしてキャンプに参加するのですが、なんと約20%が国外からやってくるのだそうです。夏休みの3か月間をキャンプスタッフとして過ごすために、世界中の学生がアメリカに向かいます。しかし、そこに日本の学生の姿はほとんどありません。まったくと言っていいほどお金をかけずに貴重な海外経験ができるのに参加できないなんて、「もったいないぁ」と、ここでもおもいます。

 日本の大学の夏休みが今のスケジュールになったのは、カリキュラム上は合理的なのでしょう。でも、そのことによって、大学生が国内外でキャンプにスタッフとして参加することで得られる貴重な経験の機会を失っているのも事実です。「しかたないのだろうなぁ」とおもうと同時に、「あぁ、もったいないなぁ」と強く、強くおもわざるを得ないのです。



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