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「流行は20年周期」トレンドファッションを見て蘇る“アホだった時代の思い出”に「めちゃくちゃ共感」の声【作者に訊く】

  • 2024年4月23日
  • Walkerplus

「リバイバル」という言葉も使われるように、かつての流行が時を経て再び注目されることはしばしばある。一説には20年周期とも呼ばれ、最近では2000年ごろに流行った着こなしが再燃し「Y2Kファッション」とも呼ばれている。そんなY2Kファッションを、かつての直撃世代が見ると――。

イラストレーター・カマタミワ(@kamatamiwa)さんは、ブログ「一人暮らしカマタミワの半径3メートルのカオス」やSNSでコミックエッセイを多数発表している。2023年12月に公開された「ファッションの流行が一周した結果心がめちゃくちゃになった話」は、カマタさんが最近のコーディネートを見かけた際のエピソードだ。作中に描かれる2000年代の記憶の生々しさが笑えるとともに、ふとしたきっかけでかつての「黒歴史」の蓋が開いてしまう体験に共感が集まった同エピソード。作者のカマタミワさんに、エッセイのこぼれ話を訊いた。

■「過去をえぐるエピソード」も笑えるラインを探して漫画に
「ファッションの流行が一周した結果心がめちゃくちゃになった話」は、2000年ごろの流行だったミニスカートとブーツのコーディネートが再びトレンドとなっていることに気付いた際の体験をつづっている。2000年当時を知るカマタさんは「完全に20年前と同じではなくて今っぽくなってる」と違いを感じるが、マネキンの一つに2000年そのものな組み合わせを発見。それを見て、カマタさんは20年前の「アホだった自分」の記憶が蘇ってしまう――、という内容だ。

――このエピソードを作品の題材に描いたきっかけを教えてください。

【カマタミワ】ずっと長いスカートが流行っていましたが、一昨年くらいから街でもよくミニスカートを見かけるようになりました。でも、同じミニスカでも今風のコーディネートになってるなーと思っていたのですが、ある日見たお店のマネキンのコーディネートが、あまりにも自分が学生だったころのそれで、衝撃を受けて……。ファッションって、匂いや音楽みたいに、当時の記憶が蘇るものなんだな、とこのとき初めて知りました(笑)。そしてその衝撃のままに描いてしまいました。

――2000年代の記憶のイメージのシーンは「わーっ」となる感覚が伝わると同時に、散りばめられたエピソードのカットからどこか楽しさも感じます。このシーンでこだわった点があれば教えてください。

【カマタミワ】楽しさ、感じてもらえましたか(笑)。それならよかったです。自分では過去をえぐりながら「吐きそ~~~」って気持ちで描いていたのですが、できるだけ読む人が暗い気持ちにならない絵とスピード感にしようと気を付けました。

――読者からも「蘇る黒歴史」と共感の声が多くありました。誰でも思い出したくない、いわゆる黒歴史的なエピソードを漫画に描くうえでの心境や、読者が読む作品としてどう仕上げるかのポイントがあれば教えてください。

【カマタミワ】本当は、もっと暗い黒歴史がまだまだあるのですが、「ここまでなら描いても笑えるかな……?」とラインを探りました(笑)。そして楽しんで読んでもらえるように、キャラの見た目や表情をコミカルにしたり、スピード感を出すことで、暗さや怖さを軽減してみました。

ネットに絵日記を公開し始めて何年も経つのですが、最初のころは自分自身の過去や恋愛のことを描くのに抵抗がありました。でもだんだんその抵抗感が薄れてきて、今回描いてみてちょっと自己開示ができたのが気持ちよかったです(笑)。そして、もっと突っ込まれたり馬鹿にされたりするかと思っていたのですが、思いのほか同じような経験や、もっとひどい黒歴史を持つ方々から共感していただけたことがうれしく、心強かったです!

取材協力:カマタミワ(@kamatamiwa)

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