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「誰かの助けになるなら」自分の命をゆずる女の子「自分のために生きろ」と反対する友達!生き方をテーマに2人の友情を描く【作者に聞く】

  • 2024年2月23日
  • Walkerplus

命を他人にゆずることができる女子高生「ヒカリ」。死にかけの野良猫を助けたり、病気で困っている人の寿命を延ばすことができる。命を分けてあげることで、自分の寿命は少しずつ減っていく。「困っている人を助けたい」ヒカリと「自分のために生きてほしい」ミユキの2人が「生きること」に向き合っていく、マトマ(@y_har3)さんの「寿命をゆずる友だちの話。」を紹介するとともに制作秘話を聞いた。


■困っている人がいたら「助けたい」。自分の命より、他人を優先するのはなぜ?
ヒカリは人の寿命が見え、自分の命をゆずることができる。不思議な能力を聞きつけて「いくらでも払うから、命を譲ってくれ」という人がいる。貧乏だからとバーゲンセールのようにホイホイと寿命を渡してしまうヒカリ。

そんなヒカリが心配でならないのが、幼馴染みのミユキだ。ミユキは、命を削る代償でヒカリの指先がおばあちゃんみたいにシワシワなのを知っている。命を削ってまで人を助ける姿を近くで見ていて、ヒカリの生き方に納得がいかない。

ある日、ヒカリに彼氏ができた。青天の霹靂だったが、実は彼の妹は病気で入院中。ヒカリの寿命を少しゆずってほしいというのだ。ヒカリの能力を知って近づき、彼氏になった魂胆にブチ切れたのはミユキだった。

ヒカリよりも誰よりも、ミユキがヒカリの命を一番大切にしてくれる。彼女だけは信頼できる「本当の親友」だった。ミユキに言われヒカリは「命のバーゲンセール」をやめた。

■自分の命は自分のもの。「なんでヒカリが誰かのために生きなきゃいけねーんだよ!!」

――寿命が見える女の子が生まれたきっかけを教えてください。

寿命が見えたり渡せたりするキャラについては、一時期自分自身が社会の中で人の顔色をうかがって、気にいられようと無理をして、自分が思ってるよりも他人には雑に扱われて、凄く自分をすり減らしてやっていたので、自分をすり減らしているヒカリみたいな「寿命バーゲンセール女」が生まれました。

――本作は読み切り版がベースになっているそうですね。連載は、どのようなところが変わっていますか?

連載では読み切り版では描いてなかった、ヒカリの生い立ちに触れたり、ヒカリとミユキの楽しい日常、そして2人の友情の行く末を最後までしっかり描いています。

――本作でこだわっているところはどこですか?

かわいいプリクラやシールを眺める感覚で見てもらいたかったので、フルカラーで描いたのはこだわりです。 また、各話のサブタイトルも一つひとつ意味を考えこだわってつけたので、ぜひ注目して見てもらえたらうれしいです。

――マトマさんが気に入っているシーンがあれば教えてください。

単行本で描き下ろした8話です。どのシーンかは見ていただければ、きっとわかると思います…。

――本作のテーマがあれば教えてください。

表と裏のテーマがあって、 表のテーマは「女と女の友情」です。自分にも大事な女友達がいるので、その大切さを描きました。 裏は「人生の生き方」がテーマなってます。ヒカリには物語のいろんな場面でたくさん葛藤させました。優しさで心をすり減らす人ほど、自分のために生きてほしい、そういうテーマが込められています。
――連載がすごいところで終わっていて、続きが気になる!のですが、こちらは第1巻に収録されますか?

連載の続きも単行本にて読むことができます!「寿命をゆずる友だちの話。」は、2024年2月22日(木)発売です。単行本には1話〜8話の最終話、描き下ろしの未公開エピソードやおまけ漫画も収録されています。カドコミでも試し読みができます。

――女の友情、命をあげるヒカリとそれを見ているミユキ。2人の友情を描いた感想はいかがですか?

いつか女と女の友情の話が描きたいと思ってて、自分の描きたかったものがすべて一冊に詰め込めました。 読み切り版の1話で終わらせず、ちゃんと最後まで描いて本当によかったと思うので、お声がけしてくださったキューン編集部様や応援し続けてくださった読者の方々に本当に感謝しています。

――そのほか、読者の皆様にメッセージをお願いします。

いつも応援ありがとうございます! なんと2024年2月25日(日)より集英社マンガmeeのアプリにて新連載が始まります! 新連載もあっと驚く内容になっており、まだまだ楽しんで漫画を描くので、「寿命をゆずる友だちの話。」の単行本共々、新連載もよろしくお願いします!


ヒカリの命を誰よりも大切に思うミユキ。ミユキのおかげで、ヒカリは「そんなん、100年生きなきゃじゃん?」と、自分の生きる意味を見つける。生きるという重めのテーマを女の友情で描く、温かく切ない物語である。

取材協力:マトマ(@y_har3)

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