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子どもから高齢者まで誰でも楽しめるユニバーサルスポーツ「モルック」の体験会が5月24日、夷隅地区多目的研修センター(いすみ市行川)で開催された。(外房経済新聞)
「モルック」と「スキットル」、投げる位置を示す「モルッカーリ」
いすみ市教育委員会と同市スポーツ推進委員協議会が主催した同体験会。同協議会は、スポーツを通じた市民相互の交流や気軽に楽しめるスポーツの普及・推進のためにさまざまな活動に取り組んでいる。「ふるさとウオーキング」や親子サッカー教室などを開いているが、モルック体験会は今回初めて。
モルックは、木の棒「モルック」を投げて木製のピン「スキットル」を倒すフィンランドで開発されたスポーツ。2チーム以上で対戦し、順番にモルックを投げる。スキットルには、1~12の番号が書かれおり、スキットルが複数本倒れた場合は倒れた本数、1本の場合は書かれた数字が得点になる。交互に投てきを行い、先に50点ちょうどになったチームが勝ちとなる。
当日は50人ほどが参加し、8チームに分かれそれぞれ試合を行った。高齢者のほか、親子で参加する人や小学生の友達同士で一緒に参加する人もいた。初めて体験する人がほとんどだったため、第1試合では戸惑いながら取り組んでいたが、試合回数を重ねるごとに戦略を立てて投てきする姿も見られた。
スキットルは、試合開始時に中央に12本集めて立てるが、倒されると倒された地点に再び立てる。円柱の形をしたピンのため転がりやすく、投てきを重ねるごとにスキットルがバラバラに配置されていくのが特徴。得点が50点に近づくと「あと3点で50点になるので、3と書かれたスキットルを1本狙うか、3本倒すかどちらがいいか」など、狙いを定めてモルックを投げる必要がある。得点が50点を超えた場合、25点に戻り、3回連続で1本も倒せなかった場合は失格となるため、戦略と投てき技術も求められる。
参加者は、互いに声をかけ合いながら盛り上げ、狙ったスキットルが倒されると大きな歓声を上げ、一丸となって喜ぶチームもあった。
市内の小学校に通う4年生の児童は「以前、機会があって体験した時にとても楽しかったので今回も参加した。とても楽しかった」と話していた。初めて参加した高齢者からは「とても楽しかった。またやってみたい」という声も聞かれた。
スポーツ推進委員協議会の久我康之委員長は「高齢者だけではなく、世代を超えて楽しめるスポーツはないかと考えていた時にモルックを知った。目標に棒を投げるという単純な動きのため、誰でも始めやすい。研修会に参加するなど昨年から準備を進めてきたが、今回多くの人が楽しんでくれたのでは。これからも広めていけたら」と意気込む。