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「ナショナル・トラスト」 詳細解説

読み:
なしょなるとらすと
英名:
National Trust

ナショナル・トラスト発祥の地はイギリスで、19世紀末に3人の市民によってスタートした。当時のイギリスは産業革命の影響によって自然破壊が急速に進み、歴史的建造物の多くが失われつつあった。そこで、美しい自然や歴史的建造物とその環境を末永く守り続けていくために、市民からの寄付金や寄贈、遺贈などによって土地や建造物を取得し、これを保全、維持、管理し、一般に公開していく組織をつくろうと、1985年に非営利法人「ザ・ナショナル・トラスト」が設立された。1902年にはピーターラビットの生みの親ベアトリクス・ポッターが、湖水地方の美しい風景を守るために土地を買い取り、ザ・ナショナル・トラストにその維持管理を委ねた。同協会はその後も存亡の危機にあった多くのカントリーハウスの保存活動を展開するなど、世界のナショナル・トラスト活動の先駆的役割を果たした。

日本のナショナル・トラストは1964年に鎌倉市鶴岡八幡宮の裏山の宅地開発に対して、市民と市が「財団法人鎌倉風致保存会」を設立、資金を出し合ってこの土地の一部を買い取ったことに始まる。これをきっかけに、全国にトラスト団体が誕生した。イギリスとの違いは、全国単一の団体でなく、市民の任意団体や法人、行政指導型団体など、さまざまな形で各地で独立した団体として活動していることだ。

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