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2025/06/10 10:00 ウェザーニュース
各地で梅雨入りし始め、雨の日が増えてきました。この時期に不調に悩まされている人は、もしかしたら“雨ダルさん”かもしれません。気圧や気温、湿度の変化は自律神経のバランスを乱し、頭痛だけではなく、めまい、耳鳴りなど様々な症状を引き起こします。
ウェザーニュース気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生は、「『我慢しなくても大丈夫』と伝えたいのに、自覚がないためにメッセージがなかなか届かない“隠れ雨ダルさん”がいる」といいます。梅雨時に注意したい、“雨ダル”の多様な症状と、症状が出る前にできる対策について取り上げます。
天気が崩れるときや雨の日に、頭痛や肩こりなどの天気痛が出るのが、“雨ダルさん”です。
「元気な人でも『雨の日は憂鬱になるから嫌い』ということはありますが、“雨ダルさん”の辛さはもう少し深刻です。しかも、周囲の人から理解が得られないだけでなく、自分でも不調と天気の関係に気づかず、ひっそり症状を我慢している“隠れ雨ダルさん”が多くいると考えられるのです」(佐藤先生)
なぜ、天気痛を自覚できない“隠れ雨ダルさん”になってしまうのでしょうか。
「天気痛は、気圧や気温、湿度など天気による刺激がストレスとなり、自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが乱れることで引き起こされます。
ただ、自律神経は全身のさまざまな器官をコントロールしているため、影響は多岐にわたり、現れる症状も様々です。耳が遠くなる、体がふわふわするといった、天気痛や“雨ダル”として認識されづらい症状があるからかもしれません」(佐藤先生)
天気痛の症状について教えていただきましょう。
佐藤先生は、「天気を変えることはできなくても、自分の体を変えていくことはできる」と言います。
「自分が雨ダルさんだとわかったら、症状が出る前からできることもあります。起床時間を一定にしたり、1日3食しっかり食べる、ぐっすり眠るなど、基本的な生活のリズムを守ることです。普段から軽い運動を心がけ、デスクワークやスマートフォン操作時の姿勢に注意するのも大切です。
また、自分の“雨ダル”の傾向に注意して、予兆があらわれたら症状を軽減できる措置を取ることです。耳周りの血行をよくする『くるくる耳マッサージ』などが効果的です。症状が辛い場合は、専門医に相談することをおすすめします」(佐藤先生)
梅雨時を元気に乗り切るためにも、まずは自分の体を見つめ直してみるのもいいかもしれません。