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2025/06/03 05:10 ウェザーニュース
このところ陽射しが強くなり、蒸し暑くなってきました。夏に旬を迎える野菜や果物も、春野菜に比べて、強い日差しを浴びて生長する夏野菜は、緑が濃く力強く見えます。
そこで、初夏から夏にかけてグンと美味しくなる野菜や果物について、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに聞きました。
初夏から夏にかけては、サラダに欠かせないフレッシュな生野菜が旬を迎えます。
「キュウリやトマト、レタスなどは気温が高くなると一気に生長し、味が濃く、食感も良くなります。
特にキュウリなどは、生長のスピードが速いと皮が柔らかくなるので一段と美味しさがアップするのです。
これらの野菜は水分が非常に多く、利尿作用があるカリウムを含んでいます。蒸し暑い日にはシャキッとした旬の野菜は口当たりもよくおすすめです」(吉田さん)
夏野菜は色が鮮やかで濃いものが多いのが特徴の一つです。
「トマトやキュウリ、トウモロコシ、ナスなど、どれも夏の強い日差しに負けない濃い色をしています。
夏野菜には、暑い夏を乗り切るための栄養素、ビタミン類やカリウム、β-カロテンが多く含まれています。ビタミン類は疲労回復や免疫力を高め、夏バテ予防や改善に効果があるとされ、β-カロテンは粘膜や皮膚を丈夫にする働きがあると言われています。
また個性の強い野菜、苦みが特徴のゴーヤ、ネバネバが独特のオクラが旬を迎えます。今はハウス栽培でほぼ1年中出回っていますが、やはりこの時季のものはその個性が一層強くなり、美味しさも増してきます」(吉田さん)
これからの果物はどうでしょうか。
「去年に引き続き、今年も梅とサクランボは不作と言われています。
梅は生産量第1位の和歌山県で、開花の遅れや3月上旬の低温や雨風の影響で受粉が進まず、実のつきが悪い状況が続いていました。さらに、4月に雹(ひょう)が降り、梅の実に傷がつくなどの被害が発生したため、品質と収量に大きな影響を及ぼしています。
サクランボも最大の産地の山形県で、4月下旬に低温や強風、雨が続き、蜂の活動が鈍って受粉がうまく進みませんでした。さらに、昨夏の高温の影響で花芽が異常に分化してしまい、実が2つに分かれてしまう双子果も増加し、収量が落ち込んでいるようです。
桃やメロンなどは今のところ平年並みに推移しているとのことなので、これからが楽しみです」(吉田さん)
これから暑さがこたえる時季に入ります。夏向きの栄養が豊富な夏野菜や果物をたっぷり食べて、暑さに負けないよう体調を整えましょう。