
2025年5月23日より全国公開された『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』。大ヒットスパイアクション映画『ミッション:インポッシブル』のシリーズ8作目となる。公開前に試写で観た本作の感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。
トム・クルーズ主演の人気シリーズ『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は必見! / (C) 2025 PARAMOUNT PICTURES.
【ストーリー】
人類を脅かす人工知能エンティティを制御するために必要と思われる二つの鍵を入手したイーサン・ハント(トム・クルーズ)。2カ月後、エンティティは人類を滅亡させようと、世界中の核保有国の保管庫を乗っ取り始める。
エンティティを破壊する手段を探っていたイーサンは、仲間のベンジー(サイモン・ペッグ) とルーサー(ヴィング・レイムス)と合流。ルーサーはエンティティに対抗できるデジタルの“毒薬”を作っていた。
イーサンは、鍵の秘密を握るガブリエル(イーサイ・モラレス)を追う中で、殺し屋のパリス(ポム・クレメンティエフ)と謀報員のドガ(グレッグ・ターザン・デイビス)も仲間に引き入れる。ガブリエルが現れるというパーティーに潜入したイーサンは、新たなIMFのメンバーとなったグレース(ヘイリー・アトウェル)と再会する。
ところが、二人はガブリエルの部下に捕まってしまい…。
■プロペラ機につかまっての空中アクション&1時間超えの水中撮影に挑んだ命懸けのトムの演技は圧巻!
1996年の第1作から約30年にわたり人気を博してきた大ヒットスパイアクション『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作となる本作。5作目の『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年)からトムとタッグを組んできたクリストファー・マッカリーが監督を務め、スケールの大きな難易度の高いアクションシーンの撮影に挑んだ。
ちなみにマッカリー監督は『アウトロー』の監督&脚本や、『トップガン マーヴェリック』(2022年)の脚本など複数の作品でトムとタッグを組んでおり、二人の信頼関係があるからこそ危険なアクションシーンも妥協せずに撮影することができるといえる。
【写真】トム・クルーズ演じるIMFのエージェントであるイーサン・ハントは新たなミッションに挑む! / (C) 2025 PARAMOUNT PICTURES.
今回トムが命懸けで挑んだのは、プロペラ機につかまって空中を舞うシーンのアクションと、深海に沈む潜水艦に潜入するアクションシーン。
まず、プロペラ機のシーンはつかまっているだけじゃなく、コックピットから翼に飛び移るシーンもあり、“こんなの見たことがない!”の連続。そのうえ、しっかりと芝居をやり続けるトムの姿に驚かされる。
そして潜水スタントに挑戦したシーンでは、巨大な水槽を作り、実際に水の中に潜っての撮影を実行。艦内に溜まった水が移動し、イーサンが潜水艦から脱出するのを困難にするシーンもあった。
トムは潜水シーンのために1時間15分もの間水中での撮影を行っており、見事に緊迫感のあるリアルな映像となっている。こんなスタントをやり遂げたトムを“クレイジー”だと思う反面、ここまで映画に人生をかけてきた彼を尊敬せずにはいられない。
映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のメイキング写真 / (C) 2025 PARAMOUNT PICTURES.
■個性豊かな登場人物たちがさまざまなミッションに挑み、チームワークを発揮する姿が胸アツ
前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(2023年)でトム・クルーズ演じる主人公のイーサン・ハントと出会い、IMF(イーサンたちが所属する秘密機関)のメンバーに加わったグレース。グレースを演じるのは『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年)などMCUシリーズのペギー・カーター役で知られるヘイリー・アトウェル。
グレースがイーサンと出会った時はスリの名人で、謎が多かったが、本作ではイーサン率いるチームの仲間に加わり、エンティティの脅威に立ち向かう。
前作ではガブリエルの右腕的な存在で、冷酷無慈悲にイーサンたちを追いかけ回す暗殺者だったパリス。本作ではガブリエルを裏切り、イーサンたちに協力する側に回ったのが興味深かった。
パリスを演じるのは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年)などMCUシリーズでマンティス役を演じ続けてきたポム・クレメンティエフ。敵に回すと恐ろしい存在だが、味方にしてしまえば頼りになるパリスの活躍にも注目してもらいたい。
長年イーサンをサポートし続けてきた愛すべきチームメンバーといえば、天才エンジニアのベンジー(サイモン・ペッグ)と伝説的ハッカーのルーサー(ヴィング・レイムス)。
ベンジーを演じるのは、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)や『スター・トレック』シリーズなど数々のヒット作に出演してきた人気俳優サイモン・ペッグ。そしてルーサーを演じるのは、『パルプ・フィクション』(1994年)や『デイ・オブ・ザ・デッド』(2008年)などに出演しているヴィング・レイムス。
シリーズを全作を観てきた筆者にとって、ベンジーもルーサーもイーサン同様に死んでほしくない大好きなキャラクター。彼らがピンチに陥るシーンでは胃がキリキリと痛くなる。これまで不可能と思われるミッションの数々をやり遂げてきたベンジーとルーサーが、本作でどんな活躍を見せるのか期待していてほしい。
前作に続いて登場するCIAの特殊工作員ドガは、今回イーサンたちと共闘する。
ドガを演じるのは、『トップガン マーヴェリック』でトム演じるマーヴェリックの指導を受ける若いパイロット役と『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』、そして本作とトムと3作品で共演を果たしたグレッグ・ターザン・デイビス。
世界を救うためにイーサンたちをサポートし、常に冷静で頼れる存在のドガがめちゃくちゃカッコいい。ドガを魅力的に演じたグレッグの今後の作品にも追っていきたいと思う。
本作ではイーサンの仲間だったベンジーとルーサーに加えてグレース、パリス、ドガも加わり、チームワークを発揮する展開が胸アツだった。
圧倒的なアクションシーンとハラハラドキドキのストーリー展開に引き込まれる本作。シリーズ集大成となる『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』を、ぜひ劇場の大きなスクリーンで鑑賞してもらいたい。
文=奥村百恵
(C) 2025 PARAMOUNT PICTURES.
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