
「僕らも早く幸せになりたいんだ」とヒカルにお願いする男性 / 画像提供:(C) 幌山あき/KADOKAWA
学生時代に二次創作漫画を描いたことがきっかけで、漫画家として活動中の幌山あき(@porosanba)さん。2023年2月にTwitterにて公開された「星屑家族」は3万いいねを獲得し、子供を持つことが免許制になった社会を描いたユニークな作品だ。本作を描いたきっかけや裏話しなどについて、幌山あき(@porosanba)さんに伺った。
■子どもは親を選べない、ならば親を社会が選べば良いのか?親子関係、家族の在り方を問う漫画
「星屑家族」1-1 / 画像提供:(C) 幌山あき/KADOKAWA
ヒカルにご馳走を振る舞う審査対象の夫婦 1-2 / 画像提供:(C) 幌山あき/KADOKAWA
1-3 / 画像提供:(C) 幌山あき/KADOKAWA
本作「星屑家族」は、親になるには免許が必要という斬新な切り口で描いた漫画だ。
誕生したきっかけを作者の幌山あきさんに聞いたところ「ニュース番組を流し見していて、『コロナ禍でペットレンタルが人気』という特集をみたことがきっかけです」と語った。実際にペットを飼育できるかどうか判断するために、まずはレンタルしてみるというサービスだという。その特集を見ているうち「なるほどと思いながらも、『その判断材料とされた動物達の行末は?』という疑問を感じたことで本作を描こうと思うに至りました」と教えてくれた。
作品に出てくる「扶養資格適正審査」の適正基準としては「子供を扶養するために必要な『余裕』があるかどうか」にあるという。具体的には「時間的、金銭的、環境的、身体的、精神的etc…どれか一つでも切迫してしまうと生活のバランスを崩し、そのしわ寄せが弱者である子供に向かってしまうため、『他者をケアできる余裕を持っているかどうか?』ということを審査する設定です」と詳細を語っていた。
あきさんに見どころを聞くと「主人公であるヒカリの内面の移り変わりを見ていただきたいです」と注目ポイントを教えてくれた。最後に、あきさんが思う理想の親像としては「これは私にも分からないので、日々思考しながら漫画を描いてます。恐らく、永遠に分からないだろうと思っています」と話していた。
主人公のヒカリが「扶養審査官」として親になりたい夫婦と過ごし、親として適正なのか判断するというストーリーが肝となる本作。扶養審査官のヒカルが、どんな経験を重ねていくのか気になるところ。ぜひ一読して欲しい。
取材協力:幌山あき(@porosanba)
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