【老犬の最期】愛犬がもういないことを受容するための大切な作業。最期を看取るまでの温かい日々を描く話題作【作者に聞く】

  • 2025年5月18日
  • Walkerplus

老犬とつづ井
老犬とつづ井 / 画像提供:「老犬とつづ井」(C)つづ井/文藝春秋

「いつも家族の中心にいて、ほほえみをくれた実家の大型犬。ある日、先が短いと知らされて――」一人暮らしをしていた漫画家つづ井(@wacchoichoi)さんのもとに知らせが入り、老犬と過ごすために仕事を辞めて実家へ帰った。老犬を介護し、最期を看取るまでの温かい日々を描く「老犬とつづ井」(文藝春秋)を紹介するとともに、つづ井さんに本作に秘めた想いを聞いた。

■心をつなぐ、老犬との静かな時間。絵日記を描くことで受け入れられたもの。
【漫画】「老犬とつづ井」を読む
【漫画】「老犬とつづ井」を読む / 画像提供:「老犬とつづ井」(C)つづ井/文藝春秋

老犬とつづ井 はじめに(2)
老犬とつづ井 はじめに(2) / 画像提供:「老犬とつづ井」(C)つづ井/文藝春秋

老犬とつづ井 はじめに(3)
老犬とつづ井 はじめに(3) / 画像提供:「老犬とつづ井」(C)つづ井/文藝春秋

実家の愛犬が老犬になり、その介護をするために仕事を辞めて地元に帰ったという作者のつづ井さん。その日々を漫画にしようと思ったきっかけを伺うと、「おじいちゃんになった愛犬(以下A)との生活は、それまでの若くて元気だった彼との日々とは違って、うっすらもの悲しくてとても穏やかで、私にとってとても大切な時間になりました。あの毎日を私の大好きな絵日記という形で残しておきたいなと考えていたところ、編集さんに声をかけてもらい『老犬とつづ井』を描くことになりました」と教えてくれた。

本作を制作していくうちに気持ちの変化もあったようで、「絵日記にするにあたってAのことを細かに思い出したり写真を見返したり、家族とAの話をしたりするたびに、だんだんAについて考えるときの自分の気持ちが、悲しいだけではなくなっていく感覚がありました。この絵日記を描くことは私にとって、Aがもういないということを受容するための大切な作業だったなと今となっては感じています」と本作の制作が受容になっていった様子を語った。

穏やかでいて少し切ない、愛犬との最後の時間を優しい眼差しで描いている本作「老犬とつづ井」。静かに心が温かくなる素敵な作品なので、ぜひ読んでみてほしい。

取材協力:つづ井(@wacchoichoi)

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