
現代に転生した卑弥呼は恋を謳歌したい!実像不明な歴史上の人物が主人公の青春ラブコメ / 作:赤信号わたる(@GoAkashin)
「ヤンキー悪役令嬢 転生天下唯我独尊」(ヴァルキリーコミックス)や、「全てを筋肉で解決する童話」(双葉社)などの作品がある赤信号わたる(@GoAkashin)さんのオリジナル作品「ヒミコ様は女子高生」。この作品はタイトルの通り、邪馬台国の女王として知られる卑弥呼が、現代の女子高生「天野ヒミコ」に転生したという設定で描かれている。前世では吉凶を占う巫女として擁立された彼女だが、現世では等身大の女の子としての人生を謳歌することを決意。だが、いかんせん一国の女王として生きてきたヒミコは、うっかり鬼道と呼ばれる呪術を使ってしまいがち。「凄ノ男(スサノヲ)~!」「天照らすぞ~?」と独特過ぎるリアクションを交えながら、意中の男子「山戸タケル」を振り向かせようと奮闘するコメディシリーズだ。作者の赤信号わたるさんに制作背景を取材した。
■古代の女王が現代の高校に降臨!?
「ヒミコ様は女子高生」第1話(01) / 作:赤信号わたる(@GoAkashin)
「ヒミコ様は女子高生」第1話(02) / 作:赤信号わたる(@GoAkashin)
「ヒミコ様は女子高生」第1話(03) / 作:赤信号わたる(@GoAkashin)
作者の赤信号わたるさんに制作のきっかけを聞いてみると「卑弥呼という存在が、あまりに謎に包まれたキャラクターだったこと」が発想の出発点だったという。日本人なら誰もがその名前を知っている一方で、実像はほとんど明かされていない。だからこそ、女子高生に転生させることで新たなストーリーが描けるのではと考えたそうだ。キャラクター作りについても尋ねると、「混迷の時代にシンボルとして担ぎ上げられた卑弥呼が、現代に転生したらきっと青春を全力で楽しもうとするに違いない」という発想から、今の“ヒミコ像”が生まれたと語ってくれた。
また、物語の展開はあえて王道を意識しているという。恋や学校行事といった青春の定番イベントを軸にしつつ、ヒミコが時おり見せる古代風のリアクションや呪術の暴発が、物語に意外性とテンポの良さを与えている。さらに、ヒミコの想い人・山戸タケルというキャラクターにも注目したい。名前からして神話の英雄を想起させるが、その正体について作中では明言されていない。「生まれ変わりなのか、それともたまたまなのかは、ギリギリ読者さんにはわからない塩梅で描こうと思っています」と語り、あえて曖昧さを残しているという。
ミステリアスな歴史上の人物が、まさかのラブコメ主人公に。そんな大胆なギャップに惹かれる読者が増えているようだ。歴史に詳しい人もそうでない人も、異色の転生JKコメディ「ヒミコ様は女子高生」をぜひ楽しんでみてほしい。
取材協力:赤信号わたる(@GoAkashin)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。