
家族の介護や世話を担う子どもたち、「ヤングケアラー」をご存知だろうか?中野区が、この社会課題に光を当てたショートアニメを公開。人気アニメ「呪術廻戦」や「進撃の巨人」で知られるMAPPAと、片渕須直監督の新作を手がけるコントレールが共同制作した「きかせてほしい きみのこと」が、中野区公式YouTubeチャンネルで視聴できる。
中野区が「ヤングケアラー」テーマのショートアニメ公開、MAPPA×コントレールが制作
ヤングケアラーとは、法令上で「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」と定義されている。料理、洗濯、家事全般から、きょうだいの世話、時には親の通院の付き添いまで。本来なら友達と遊んだり、勉強したり、自分の時間を過ごすはずの子どもたちが、家族のケアに追われる現実がある。
そんな子どもたちは、自分の状況を「普通」だと思い込んでいたり、家族を支える責任感から1人で抱え込んでしまったり、誰にも相談できずにいることも少なくない。ヤングケアラーの存在と、彼らが抱える悩みへの理解を広げたい―、その思いから生まれたのが、このアニメーション作品だ。
主人公の小学生・ゆうまが、クラスメイトのケンタを通じてヤングケアラーについて知っていくストーリーは、「友達の変化に気づいて声をかけること」「自分の悩みを誰かに話してみる勇気」の大切さを静かに伝える。内閣府の孤独・孤立対策プロジェクトの一環として、「自身の状況を誰かに相談するきっかけになれば」という思いが込められた本作は、子どもたちだけでなく、大人にも見てほしい。
主人公の小学生・ゆうま
ゆうまは、ヤングケアラーであるケンタを通じて「ヤングケアラーとは何か」を知っていく
また2025年6月26日(木)まで、中野区立中野東図書館8階の特別展示室では、本作の絵コンテやキャラクター設定集を展示する特別展示会も開催中。また中野区では、ヤングケアラー・ケアラーのLINE相談窓口「ケアラーTalk」を開設している。
中野区立中野東図書館8階の特別展示室では、本作の絵コンテやキャラクター設定集を展示
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