
情報通の郵便局員は「そら詐欺だわ」と即答 / 送達ねこ(@jinjanosandou)
大雨や台風のシーズンになると、民家の屋根を見上げ、声を掛けてくる人が各地に現れるという。「お宅の屋根の板金が浮いているのが見えて、親方が心配だから見てあげて来いって…」と善人のふりをして近づいてくるが、これは詐欺のことが多いのだとか!今回紹介するのは郵便配達員が実際に目撃した詐欺師の話である。
現役の郵便局員である送達ねこ(@jinjanosandou)さんは自身が見聞きした体験談を漫画化しているうちに、他局の同僚たちからも体験談が寄せられるようになった。今回はI局のコージさんから聞いた話であるが、実は全国各地で同じような詐欺が起こっているという。
小包を配達に行くと、玄関前で奥さんと業者さんが話しているところに遭遇 / 送達ねこ(@jinjanosandou)
この漫画をSNSにアップするや否や、多くの読者から反響が届いた。「うちにもお宅の屋根が…と訪ねてきました。2人組でちょっと怖かったです」「まさにおととい、同じようなことを言う業者が来ました」「うちには屋根ではなく、テレビのアンテナが傾いているので落ちたら危ない、と言ってきました」「両親がその手口に引っかかり430万円だまし取られました。取り返しましたけど、弁護士費用に50万かかりました…」とコメント欄には、体験者たちの書き込みが途切れることなくあふれていた。こんなにも各地で被害が起こっているのか…と絶句するほどである。
詐欺師は親切面をして近づいてくるという / 送達ねこ(@jinjanosandou)
本作について送達ねこさんに詳しく話を伺ってみた。
――東京西部の工務店勤務の読者から「お客様からよく相談を受けます。数年前から結構増えているようです」という声も届いておりましたが、送達ねこさんの体験談はどの地域のものでしょうか?
自分は千葉の話を聞きました。東京西部も…と聞き、広範囲で起こっている詐欺事件のようで心配です。
――「詐欺にもシーズンがあるのか」と驚きましたが、この手の詐欺は今の季節に多く見られるようですね。
「屋根が飛ぶとご近所さんの迷惑になる」と不安を煽ってくるので、大雨、台風シーズンはさらにこの手の詐欺が活発になるようです。この漫画を読んで「こういう詐欺もあるのか」と知ってもらえれば幸いです。どうかご注意を!
地域の人たちとやりとりをしている郵便局員たちはさまざまな話を耳にしているので情報通だ / 送達ねこ(@jinjanosandou)
「この漫画は全国の町内会で回覧板で回すべき!」「この漫画、全国の市町村の広報誌の巻頭に載っけるべきだろ!」とコメント欄に書き込む人も。被害に遭わないように、まずはこういう詐欺があるという情報を親戚や知り合いと共有しておこう。送達ねこさんの漫画は実際にあった体験談で説得力もあるので、ぜひ活用してほしい。
今回紹介した話は怪談ではなかったが、送達ねこさんが描く「郵便屋が集めた奇談」には、郵便局員が実際に体験した多くの怪談・奇談がまとめられている。読者からは「こういう不思議で怖い話って好き」「けっこう背筋がゾクッとしたけど、めちゃくちゃおもしろい…!」と好評だ。日本のどこかの町でひっそりと起こっている“怪異”を覗き見してみよう。
取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)
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