昨年3月から建て替えのため休館していた「水木しげる記念館」(鳥取県境港市)が、2024年4月20日(土)にリニューアルオープンする。
リニューアルオープン後は混雑が予想されることから、従来の当日券に加えてオンラインでも入館券の販売を行う。前売券は日時指定方式。前売券の販売状況や館内の滞留人数によっては当日券を購入できない場合もあるため、事前に前売券を購入しておくことをおすすめしたい。販売はすでにe+(イープラス)にて3月3日よりスタートしている。
リニューアル後の水木しげる記念館では、6つのエリアを巡ることで水木しげるさんの人生や漫画の世界に触れられる常設展を設置。企画展示室では、旧記念館では展示できなかった貴重な原画を、約半年ごとに内容を変えて展示していく。本記事では、新たに追加された常設展の内容について解説していこう。
■漫画家 水木しげるのルーツがわかる「第1章＜境港のしげる少年＞」
常設展の最初のエリアでは、境港で生まれた水木さんの少年時代にフォーカス。幼少期のエピソードを描いた自伝的漫画作品、そして映像から、1930年代の空気感と自由奔放に育った水木さんの少年時代に触れてみよう。
■左腕を失った苛酷な戦争体験を伝える「第2章＜水木しげると戦争＞」
太平洋戦争では激戦地ラバウルに出征することとなった水木さん。爆撃を受けて左腕を失ったことはあまりにも有名だ。壮絶な戦争の記憶を豊富な資料をもとに展開する第2章の展示は、緊張感をもって鑑賞したい。
■戦争の終結から漫画家人生の始まりへ「第3章＜そして漫画家に＞」
旧記念館の展示を引き継いだのが、この第3章の展示。戦後の生活と、漫画家として成功するまでの経緯がわかる。幼少期、戦争体験からの流れが加わり、さらに理解が深まりそう！
■ちょっぴり怖〜いインスタレーション「第4章＜水木しげるの描いた妖怪たち＞」
薄暗い洞窟を思わせる展示室に、水木さんが描いた妖怪が潜む。約50体もの妖怪たちを雰囲気たっぷりのエリアでゆっくり堪能できるインスタレーション形式の展示室だ。子どもたちもおっかなびっくり、楽しく鑑賞できるはず！
■代表作がズラリと並ぶ「第5章＜水木しげるの漫画ワールド＞」
妖怪漫画の金字塔「ゲゲゲの鬼太郎」や、「悪魔くん」など、水木しげるさんの代表作を紹介するエリア。こちらも旧記念館から引き継いだ展示だ。
■心に突き刺さる名言に出会える「第6章＜水木しげるの言葉＞」
最後の展示エリアでは、常識や思い込みに支配されがちなわたしたちの心を揺さぶる、水木さんの名言を紹介。たとえば有名な「なまけものになりなさい」。多忙を極め休みなく働き通しだった水木さんが、なぜこのように語ったのか、真意まで考察してみよう。
リニューアルオープンを迎えるのはゴールデンウィーク直前。今年の連休は、水木さんが生まれた境港の観光と合わせて、記念館へ訪問してみてはいかがだろうか。人生、仕事、平和について、立ち止まって考えられる貴重な機会となるはずだ。
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(C)水木プロ
