サイト内
ウェブ

好きになった人は「魔女」だった!告白の翌朝、若返りの薬が切れて老婆に戻った彼女の姿を見て…【作者に聞く】

  • 2024年1月30日
  • Walkerplus

永遠の若さを得たいと「魔法」を使う話は、グリム童話などで多く描かれてきた。今回は、猪原秀陽(@inoharahideharu)さんの創作漫画『若返る魔女』を紹介する。本作は、老婆である魔女が若返りの薬を使って、実直な青年と恋に落ちるラブストーリーである。「いい話」「心揺さぶられた」などのコメントが届くなか、猪原さんは「外見至上主義」や「年齢差別」へのアンサー漫画となったと語る。さらに、作品の着想や制作秘話についても話を聞いた。


■好きな人と一夜を共に。翌朝目覚めたら、隣にいたのはおばあさんだった…
青年は、スーパーの袋が破れて立ち往生しているおばあさんを助けた。お礼に「チーズケーキあるから食べて行きなさい」と、家に招待される。その際、来客があり、おばあさんが庭で栽培している薬草を渡したり、相談にのっている人だと知る。

「すごい、シャーマンみたいですね」と、驚く青年。素直な彼を見て、少し驚かせてやろうかと、おばあさんは若返りの薬を使って、若返った。彼女の正体は「魔女」。その後も若い姿で青年と逢瀬を重ねるおばあさん。青年がついに若い姿のおばあさんに告白し、2人は両思いとなる。しかし、魔法の薬が切れた瞬間、おばあさんの姿に戻ってしまい――?

■「外見至上主義」や「年齢差別」などへの自分なりのアンサー漫画

――「助けたおばあさんは、実は魔女だった」 という設定がとてもおもしろいです。発想はどこからきたのでしょうか?

ふと街で見かけたおばあちゃんが素敵で、若い頃すごい美人だったんだろうなあと思ったのがきっかけです。描き始めは漠然としか考えてなかったのですが、今思うと「外見至上主義」とか「年齢差別」などへの自分なりのアンサーみたいなものを漫画で描いてみたかったのだと思います。また、なぜか昔から魔女に惹かれていて、(以前、占い師に前世は魔女と関わりがあったと言われたことがあります笑)、魔女の漫画も描きたくて、いろいろ組み合わせてストーリーができました。

――おばあさんは出会って、すぐ若返りの薬を飲みます。引き込まれる展開ですが、本作を描く上でこだわったポイントを教えてください。

若返り薬をできるだけ納得できるような設定にしたり、登場人物のいる世界は、現代の日本とは違うような曖昧な世界観にしたりと、リアリティーがあったりなかったりのバランス調整にこだわりました。

――猪原さんは自身で漫画を描きながら、本の編集にも携わっているそうですが、どのような経緯からですか?

ネット上で出会った漫画好きの古着屋さんと意気投合して一緒に漫画雑誌「COMIC IN THE HOLE」を作り始めました。ただいまVol.0〜0.3まで、計4冊発行されています。すごくいい雑誌なので、ぜひチェックしてみてください!

――今後の目標を教えてください。

雑誌の制作や展覧会なども継続してやっていきつつ、商業誌への掲載を目指していきたいと考えています。

――そのほかにどのような漫画を描いていますか?

少し前まで『We're バッド・アニマルズ』というワルを自称する動物キャラクターの漫画を描いていました。普段は人間のどうしようもない部分だったり、善悪の問題など簡単に割り切れないことをテーマとして描いています。仕事としてPR漫画や発達障害について啓蒙する漫画なども依頼されて長期的に描いています。


いつか老婆であることを話さなくては、青年をがっかりさせてしまうと思いつつ、本当のことを言い出せずにいたおばあさん。青年は、自分は彼女に不釣り合いだと思いつつも自分を見つめ直し、勇気を出して彼女に告白する。若くて美しいおばあさんを好きになった青年。魔法が解け、おばあさんの姿になった青年は、どのような答えを出すのだろうか。

取材協力:猪原秀陽(@inoharahideharu)

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.