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山田杏奈「本当に賢いんだなとキュンキュンした」映画「ゴールデンカムイ」の撮影現場での“初めての経験”

  • 2024年1月29日
  • Walkerplus

累計発行部数2700万部を突破した野田サトルの大ヒット漫画を実写映画化した「ゴールデンカムイ」。山﨑賢人が主演を務める本作で、人気キャラクターのアイヌの少女アシリパ(「リ」は小文字)を演じた山田杏奈に、北海道ロケの撮影エピソードや役柄について、今後チャレンジしてみたい作品などを語ってもらった。

■アシリパは過酷な環境にいるにもかかわらず「逞しく生きているところがカッコいいしすてき」
――明治末期の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐる争奪戦を描いた本作への出演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

【山田杏奈】出演が決まってから原作を読んだのですが、“こんなにおもしろい漫画をなんで今まで読んでいなかったんだ!”と後悔しました(笑)。それと同時に、アシリパというすごく大事な役をいただいたことにプレッシャーや責任感を感じましたし、原作のおもしろさを余すところなくしっかりと伝えなければと気合いが入りました。

――アイヌの少女アシリパは大自然で生き抜く豊富な知識やそれに基づくルールを持っていて、弓矢の扱いもうまく、若いのにとても頼りになるキャラクターです。山田さんはアシリパをどんな風に捉えて演じられたのでしょうか。

【山田杏奈】少女と言われる年齢なのに、自分のすべきことをしっかりと考えて行動しているところがすごいなと思いました。北の大地で暮らし、過酷な環境にいるにもかかわらず、逞しく生きているところがカッコいいしすてきだなと。私だったら逃げ出しているかもしれません。それぐらい大変な日々を生きつつも、時には子どもらしい一面を見せたりするので、とても魅力的な女の子だなと思いながら演じていました。

――アシリパはアイヌ語で「未来」という意味で、原作では自分のことを「新しい時代のアイヌの女」と表現していますよね。

【山田杏奈】アイヌの女性は縫い物や織物など屋内で活動をすることも多いのですが、アシリパは父親の影響もあって狩猟を得意としています。それで自分を「新しい時代のアイヌの女」と言っているんですよね。そんな風に既成概念や固定観念にとらわれず、揺らがない信念を持って生きるアシリパを見ていて“辛いんじゃないかな”と思うこともあるんですけど、そこが好きな部分でもあります。

――監督からは何かリクエストはありましたか?

【山田杏奈】「こういう風に演じてください」といったリクエストはなかったのですが、現場で原作と台本を照らし合わせながら、「もうちょっとこうしてみようか」といった指示をいただくことはありました。「アシリパは、杉元の姿に自分のお父さんを重ねているんだよ」という風に、気持ちを作るうえでの根幹になるようなことを監督がいろいろと教えてくださったので、そのおかげであまり悩まずに演じることができたように思います。

■北海道での撮影は「“この地でアシリパは生きているんだな”と感じることができた」
――北海道や長野など大自然の中での撮影は大変なこともあったかと思いますが、ロケ撮影で印象に残ったエピソードを教えていただけますか。

【山田杏奈】北海道での撮影はめちゃくちゃ寒かったのですが、アシリパはモコモコの毛皮を羽織っているので背中は暖かかったです。ただ、頭は剥き出しなので耳を両手で押さえたり、カイロで鼻の頭を暖めたりしていました。マスク姿のスタッフさんは、息が水蒸気になって上がってまつ毛が凍っていましたね。

撮影をするには大変な環境でしたけど、原作の舞台と同じ北海道でお芝居をしていると、“この地でアシリパは生きているんだな”と感じることができたのですごくよかったです。

――景色も壮大ですよね。

【山田杏奈】どこまでも雪山が続いている感じが北海道ならではでしたし、当たり前のことですが“こんなに広いんだ!”と改めて感動しました(笑)。

――話は変わりますが、主人公の杉元佐一を演じた山﨑賢人さんとは現場でどんな話をされましたか?

【山田杏奈】「昨日の夜ご飯は何を食べたんですか?」「どこのお店がおいしかったですか?」って毎日のように聞いていました(笑)。それは山﨑さんだけじゃなく、スタッフさんに対しても同じで、みんなでワイワイと食べ物の話で盛り上がっていましたね。

――おいしいご飯屋さんの情報交換をしていたんですね(笑)。

【山田杏奈】はい!なので山﨑さんとはその日に撮るシーンの確認以外、お芝居について話すことはほとんどなく、雑談ばかりしていました(笑)。

――どんな料理を食べに行かれましたか?

【山田杏奈】宿泊場所の周辺のお店に行くことが多く、ジンギスカンと海鮮を交互に食べていました。毎日のようにもりもり食べてエネルギー補給していました(笑)。

――劇中ではチタタプ(「プ」は小文字/肉や魚のたたき)やオハウ(汁物)など原作に登場するアイヌ料理をおいしそうに食べていましたね。

【山田杏奈】劇中でアシリパや杉元が食べる料理は、アイヌ民族料理研究家の三神直美さんが監修して、フードコーディネーターのはらゆうこさんが作ってくださっていて、忠実に再現されたアイヌ料理をいただいたのですがどれもものすごくおいしかったです。カットがかかったあともみんなおかわりしていました(笑)。食事のシーンはとってもコミカルで楽しいので、ぜひ劇場でクスクス笑いながら観ていただきたいです。

■3人〜4人ぐらいでテンポよくお芝居をする「会話劇に挑戦してみたい」
――弓を構える姿がカッコよかったですが、かなり練習されたのでは?

【山田杏奈】練習もしたのですが、以前「書けないッ!?〜脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活〜」というドラマで演じた役が弓道部員だったので、弓の構え方とかはすぐ思い出せたんですよね。そういう風にこれまでの経験がほかの役に活かせることができたらいいなと思いますし、今回も乗馬に挑戦できたのがうれしかったです。

――乗馬は今回が初めてだったんですか?

【山田杏奈】初めてでした。練習では乗馬指導の先生が乗り方を教えてくださったのですが、初心者で不安なのが馬に伝わったのか、最初は全然走ってくれなくて(笑)。そしたら「思い切りお腹を蹴らないと走らないよ」と先生に言われて、“え!めっちゃ蹴ってるけど?”と思いながら再びやってみたんですけど、なかなか上手くいかなくて…慣れるまでに時間がかかりました。

そのときに、想像していたとおり馬って本当に賢いんだなと実感しましたし、言うことを聞いてくれると“かわいいな”とキュンキュンして。すごくいい経験になったので、いつか本格的に習ってみたいです。

――山田さんがアクションに挑戦される姿がとっても新鮮でした。普段はアクション大作をご覧になったりしますか?

【山田杏奈】アクションものも観るのですが、昔から好きなのはウォン・カーウァイ監督の「花様年華」や「恋する惑星」、イ・チャンドン監督の「オアシス」といったアジア映画で、最近はディズニープラスで配信されている「ムービング」という韓国ドラマにハマってお正月休みに一気見しました。シーズン2の配信が待ち遠しいです。

――では最後に、今後チャレンジしてみたい役や作品のジャンルを教えていただけますか。

【山田杏奈】「silent」で話題を集めた生方美久さんが脚本を手がけた「いちばんすきな花」や、バカリズムさんが脚本を手がけた「侵入者たちの晩餐」のような会話劇に挑戦してみたいです。3人〜4人ぐらいでテンポよくお芝居をしている俳優さんたちの姿を見るとすごく楽しそうで憧れるんです。いつかそういう作品のお話をいただけるように、これからもいろいろな経験を積んでいきたいと思います。

取材・文=奥村百恵

◆スタイリスト:中井彩乃
◆ヘアメイク:菅長ふみ

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

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