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【エイリアンVS地雷】異星人の危機が笑えるけど恐ろしい洋画風コメディに「想像の遥か上」の声【作者に訊く】

  • 2023年12月27日
  • Walkerplus

地球を侵略する異星人はSF作品の定番。そんな宇宙人が、恐怖の兵器「地雷」を踏んでしまったら……?
今年も残るところあとわずか。SNSを中心に2023年もウェブ漫画の盛り上がりは衰えず、一年を通してさまざまな作品が話題を呼んだ。漫画家のゆのこショウ(@shoshot005)さんが2023年8月、自身のX(旧Twitter)に投稿し8000件以上のいいねを集めた創作漫画「エイリアンVS地雷」もそんな注目作の1つだ。洋画愛あふれる“地雷パニックコメディ”が生まれたきっかけを、作者のゆのこさんにインタビューした。

■宇宙人が踏んでしまった地雷、超科学でも対処不能!?斬新すぎる「VS物」
地球侵略のため、部下を引き連れ偵察にやってきた宇宙人の隊長。だが大地に降り立ったとき、埋められた地雷をうっかり踏んでしまったことから物語は始まる。

一歩でも動けば死という危機にいきなり直面した隊長。高度な科学力で作ったバリアも役に立たず、部下に解決法を探させることに。

部下たちは地球の映画やドラマの中から“地雷踏んじゃった系”作品を参考に対策を模索するが、見捨てたり自爆したりと、助からないパターンばかり。

業を煮やした隊長は部下に直接地雷を解除するよう命令するが、部下たちは拒否し、「正直に言いましょう」とこの事態に隠された真相を告げる――、というストーリー。

■洋画で見た「絶望と緊張のワンシーン」をコメディに
作中で「そんなジャンルはない」と突っ込まれてはいるものの、洋画などでは案外該当する作品も少なくない“地雷踏んじゃった系”。それをエイリアンの宇宙侵略という一大ジャンルと掛け合わせ洋画リスペクトのコメディとして描きながら、どこか現実と重なるところも感じさせる短編だ。

作者のゆのこショウさんは、WEBコミックサイト「コミプレ-Comiplex-」(株式会社ヒーローズ)のレーベル「ヒーローズ」で「天津水市『がご』撲滅だより がごはん」を連載中のプロの漫画家。今回は、個人制作として描いた「エイリアンVS地雷」の舞台裏を訊いた。

――「エイリアンVS地雷」の制作のきっかけを教えてください。

【ゆのこショウ】2001年の映画「エネミー・ライン」の中で、敵の部下が踏んだ後に足を離すと作動する地雷をうっかり踏んでしまうシーンがあるのですが、そのとき感じた絶望感と緊張感が忘れられず、いつかはこの場面を漫画として描いてみたいと考えていました。その後、地球侵略を目論む悪いエイリアンがこの状況に陥ったらどうなるんだろうと思い至り、実際に漫画として制作してみました。

――作中にも映画への言及がありましたが、「エネミー・ライン」以外にも海外の映像作品からヒントを得ているのでしょうか?

【ゆのこショウ】作品のモデルとなったのは「エネミー・ライン」をはじめとする洋画や、「24 -TWENTY FOUR」や「プリズン・ブレイク」などの海外ドラマです。SF関連では映画「インデペンデンス・デイ」も意識してます。タイトルはまんま「エイリアンVS.プレデター」がモデルです。そうした作品以外にも、読んでくださった方からのコメントで“地雷を踏んでしまって窮地に陥る作品・シーン”が結構あったことを知り、驚きました。

――コメディ作品ではありますが、「エイリアンでも踏んだ地雷への対処が厳しい」「地雷撤去で食う子ども」といった要素には考えるものがありました。

【ゆのこショウ】描き始めた当初はオチまではあまり想定しておらず、人間キャラの“地雷先輩”を登場させたのはあくまでも後付けです。結果としてなぜかメッセージ性が付与されてしまったのですが、実はそういった部分はあまり意識しておらず、あくまでも映画で見たワンシーンをコメディとして描くことに焦点をおきました。

――本作で挑戦した点や、ご自身で気に入っているシーンや小ネタなどがあれば教えてください。

【ゆのこショウ】細かい部分ですが、メインキャラが人間ではなくエイリアンであることは自分の中では挑戦だったと思います。いかにもエイリアンらしいシンプルなデザインにしたうえで描き分けをどうしようかといろいろ試行錯誤しました。それと、「地雷の爆風から逃れるためにバリアを貼る」というSF作品っぽいネタを真っ先に思いついていたので、このシーンは必ず入れたいと思っていました。また、後半に登場した地雷先輩は台詞回しなどが少しかっこよくなっていったのでお気に入りです。

――作品への反響の思いを教えてください。

【ゆのこショウ】まず、ここまで多くの方に読んでいだだけたことにとても驚いております。この漫画を最初に公開した当時はロシアがウクライナに攻め込んだ時期とほぼ同じだったので、作品テーマ的に複雑な思いがあったのですが、さまざまな人からのご意見や反応をいただけたことは大変ありがたく思っております。ウクライナでの争いでは地雷は使われないだろうと思っていたのですが、現実には大きく被害も出ているのでとても悲しいです。早く戦争が終わり、地雷もなくなることを祈っております。

――最後に、本作でゆのこショウさんの作品に興味を持った方に向けてのメッセージをお願いします。

【ゆのこショウ】この作品の他にも、Xやpixivなどで無料で読めるギャグ作品を公開しておりますので、暇つぶしに読んでいただければ幸いです。

また、現在は「ヒーローズ(コミプレ)」にて 「天津水市『がご』撲滅だより がごはん」という、若干ご当地色がするギャグ漫画を掲載させていただいております。第8話まで公開(2023年12月27日現在)されており、そちらと第1話は現在無料で読めます。このお話もSF映画のネタが入っております。単行本第1巻も2024年2月5日(月)に発売予定ですので、よければ是非読んでいただければ。

取材協力:ゆのこショウ(@shoshot005)

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