「責任感が強い」「面倒見がいい」の一方「マザコン」の声も!「長男」に対するイメージが世代・性別によってギャップあり!?【作者に聞いた】

  • 2023年7月12日
  • Walkerplus

2021年4月の退職をきっかけに、Twitterに漫画を投稿し始めたやぎ公(@yagi_kou_)さん。30年間勤めた職場での経験などをもとに描く「ネコ谷さんは会社員」は、ふつうの会社員・ネコ谷さんや、現代っ子の憎めない後輩・チュー尊寺君など、個性豊かなキャラクターが繰り広げる、意外とリアルな会社員生活を描いた漫画として注目を浴びている。

今回は、長期休暇から復帰したネコ谷さんを描いた漫画を紹介するとともに、作者のやぎ公さんに本作を描いたきっかけなどを伺った。

お母さんの体調不良で、しばらく会社を休んでいたネコ谷さん。久々の出社に、イヌ川課長は「おかえり~」と温かく迎えてくれた。

「お母さんの病状は?」と心配する課長に、ネコ谷さんは「だいぶ落ち着いてきているのですが…」と何か言いたげ。

実は、「飲食店をしたい」という夢のために以前、早期退職を会社に相談していたネコ谷さん。だけど今回のことで、「これからの治療費のこととかを考えますと…自分の夢を叶えることだけを考えて早期退職していいものかと…」と悩んでいる様子。

それを聞いた課長は、「まだ後任決まっていないから、今日人事に相談に行こうか」と提案してくれ、ネコ谷さんは少しほっとしたような表情に。

そしてその日の夜は、ネコ谷さんの復帰を祝して課で宴会へ。みんなにも「おかえり~」と言ってもらえたネコ谷さん。

課長同様、「お母さま心配だねぇ」と気にかけてくれるみんなに、「今回、母が倒れたことで、親や実家の今後のことを長男としてちゃんと考える機会になった」と胸の内を明かしたネコ谷さん。

その話から今回初めて、ネコ谷さんが長男だということを知った一同は、それぞれがネコ谷さんに抱いていた印象から「確かに長男ぽい」と納得したのだが、チュー尊寺君だけ何だかちょっと変なイメージを持っていて…?

「早期退職を考え直す」「長男へのイメージ」など、短いストーリーの中でも考えさせられることが詰まっていた本作について、作者のやぎ公さんに聞いてみた。

――本作を描かれたきっかけなどがあれば、教えてください。

勤めていたときに、家業を継ぐために退職された方がいらしたのてすが、「長男として…」みたいな運命や使命感(?)みたいなのを身近で感じて。そのときのことをふと思い出し、アレンジして今回のネタにしました。

――ネコ谷さんの「早期退職」が少し延びそうですが、その理由が家族の病、と中年世代には特に刺さるお話だったと思います。「まだ退職しないんだ!」と、いち読者としてはうれしかったのですが(ネコ谷さん的には喜ぶことではないでしょうが)、退職を延期にしようと思われたのにはきっかけがあったのでしょうか。

(「ネコ谷さんは会社員」とは別に)ネコ谷さんがおいしいモノをただ食べるだけの漫画を投稿したところ、予想以上に反響があり、「なんちゃってグルメ漫画」にするのもいいかなぁ…と考え始め、ネコ谷さんを早期退職させて連載を終わらせようかと考えていた時期がありまして。ですが、ネコ谷さん以外のキャラクターたちを気に入ってくださっている方が残念に思うのでは?(作者個人の見解です)…という思いと、寂しさと申し訳なさが込み上げてきて、やはり連載を続けていこうかな…という結論に達した次第です。

また、「母親の体調が悪く、長期休暇を取って実家へ帰っていたネコ谷さんが復帰する」という設定にしたのは、この漫画で親の介護についても伝えていくのはどうだろう…と、漠然とした考えが浮かんだからです。そんな感じで、そのときそのときに思いついたことを軸に、これからもおもしろおかしく漫画で表現できたらなぁ、と思っています。


確かに、ネコ谷さんのように40歳を過ぎると、「親の介護」に直面する人も多いはず。これまでのような「会社員あるある」も期待する一方、介護についての話も、“意外とリアル”な漫画として人気の「ネコ谷さんは会社員」の新たな魅力となっていくかもしれない。


取材協力:やぎ公(@yagi_kou_)

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2025 KADOKAWA. All Rights Reserved.