好きになった人は28歳も年上!?周囲の目や将来に悩みながら進む2人を描く漫画に「幸せになってほしい」と反響【作者に聞く】

27歳で7年付き合った彼氏に突然別れを告げられ、その後好きになった人は、28歳も年上の55歳だった…。漫画「28歳年上の人を好きになりました。」は、親子ほどの年の差で恋に落ちた2人の様子を描いた作品。作者は会社員をしながら漫画を描いている倉間(@kurama__23)さんだ。今回は第1話と、気になる続きを少しだけ紹介するとともに、倉間さんに漫画を描くときのこだわりや、今後の展開の注目ポイントなどを聞いてみた。

■27歳で突然フラれ、失意の中で出会った男性は28歳年上
漫画「28歳年上の人を好きになりました。」は、倉間さんの知人の話を元にした創作漫画。主人公の美咲は27歳になったばかりのとき、7年付き合った同い年の彼氏に「美咲を幸せにできる自信がない」と別れを告げられる。そんな一方的で相手都合なフラれ方をした美咲の前に現れたのは、親子ほど年の離れた55歳の男性で…？

倉間さんは本作のほかにも、自身の経験などをエッセイ漫画にして描いている。漫画を描き始めたきっかけは何だったのだろうか。

「漫画を描き始めたのは会社勤めを始めてからです。会社と家を往復する日々の中で、何かおもしろいことをしたいと思い、ペンタブレットを使用してデジタルでイラストを描き始めました。初めは単体のイラストや趣味の旅行の記録を描いていましたが、実際の体験をベースにした漫画形式の投稿を始めてみたところ反響があり、現在のスタイルになりました」

今回の漫画は、年の差の恋愛がテーマ。世間的には親子ほども年齢差がある恋愛や結婚はマイナスなイメージを持たれがちだが、倉間さん自身はどんなイメージを持っているのか聞いてみた。

「恋愛については好きになった相手がどんな人であれ、自由で尊いものだと思っています。実は私も20歳以上年の離れた方に恋をした経験があります。親子ほどの年齢差の恋愛には、どちらかというと肯定的なイメージです」

■否定的な意見の多い年の差恋愛「心情の機微を丁寧に描いてマイナスなイメージを減らしたい」
お互いを想う2人にとっては関係なくても、周囲の目や、家族や知人に反対されるなどの壁もある年の差恋愛。繊細なテーマを描くうえで、こだわりや気を付けているところはあるのだろうか。

「さまざまな立場の方から、漫画を読んだ感想をいただいています。しかしSNSで年の差恋愛は、否定的なものとして受け取られることが多いのが現状です。この漫画についてもかなりのバッシングを受けたことがありました。登場人物の心情の機微を丁寧に描いて、少しでも先入観やマイナスなイメージが減ればと思っています」

漫画「28歳年上の人を好きになりました。」は現在新章に突入し、「28歳年上の人を好きになりましたが。」として連載が続いている。倉間さんに、今後の展開の注目ポイントを教えてもらった。

「読者の皆さんから『漫画を楽しみにしている』『同じ境遇で悩んでいるので励みになっています』などの声をたくさんいただき、うれしく思っています。周囲の偏見や将来、家族についてなどさまざまなことで悩み考えた中で、2人がどのような決断をしたのか、最後まで見守っていただければ幸いです！」

最後に倉間さんの今後の展望についても聞いた。

「現在は会社員とのニ足のわらじを履いていますが、いずれは独立して自由な働き方や暮らし方をしたいと考えています。最終目標はゲストハウスの開業です！これまでたくさんの経験やそれを通して得た価値観などを発信してきました。これからも発信を続け、私の漫画を読むことで誰かが何かを考えるきっかけになれば嬉しいです」

壁にぶつかり、悩みながらも少しずつ進んでいく2人の様子を描く漫画には、「幸せになってほしい」「私も年の差カップルなので、応援しています」などのコメントが続々と寄せられている。倉間さんのブログとInstagramで連載中なので、ぜひ一度読んでみて欲しい。

取材・文=松原明子