メールの送信ボタンが押せない…!痛いほど分かる“先延ばしの理由”に「よくわかる」「こわくてこわくて」と共感

  • 2022年12月17日
  • Walkerplus

今年も残るところあとわずか。ウォーカープラスではSNSで話題を呼んだ漫画を今年も数多く紹介してきた。2022年、特に反響の大きかった漫画で本年を振り返りたい。今回紹介するのは、ジョセフ鶴屋(@yukkurishitette) さんのWEB漫画「コミュ症人間」シリーズだ。

■怒られ必至の連絡漏れ!緊急事態でもメールが送れない理由
同作は、ジョセフ鶴屋さんの実体験を題材に、コミュニケーションが苦手な“コミュ症”さんたちの失敗や悩みをコメディテイストの4コマで描くシリーズ。対人関係をとにかく避けようとする姿勢が染みついた「田村さん」と、同僚とも仲良くなりたいけれど尻込みしたり、踏み出しても上手くいかない「水樹さん」の2人を中心に、さまざまなタイプのコミュ症さんたちの日常を映し出している。

11月に投稿された新作「コミュ症は依頼連絡が遅くなってしまった時こうなる」では、仕事の大事な依頼を締め切り間際まで忘れていた田村さんの姿が描かれる。

自分が担当する納品の締め切りが明日に迫り、制作担当への依頼を忘れていたことに土壇場で気付いた田村さん。今すぐデザイナーに連絡しなければならないものの、「なんでもっと早く依頼してくれなかったんすか!」と担当者の怒りを想像してしまった田村さん。

頭の中で謝罪しつつ、今からでも依頼しなければとメールを作成するも、どうしても送信ボタンが押せない。「遅らせた申し訳なさ」が大きすぎて連絡をためらってしまうのだ。30分経っても田村さんは身動きができないまま。そうしている間にも遅れはどんどん広がっていくのだった。

■「コミュ症あるある」にストーリー性も加わった2022年
Twitter上では「怖くて怖くて」「解っていても事態が最悪になるまで送信ボタンを押せない」「こうやってギリギリまで躊躇した結果、更に怒られる」と、田村さんの先延ばしの心理に共感が集まった同エピソード。

ジョセフ鶴屋さんは、「連絡関連での葛藤はいろんな場面で日々感じてます」と、本作も自身の感じたことがネタのベースになったと話す。

「自分の心の準備が出来ない……、という側面もありますが、連絡された側のタイミングの方も無駄に考えてしまいます。たとえば、ある人に新しく連絡しないといけない出来事が急にできたけれど、すでに別件でも同時にさまざまな連絡をしているという状況で『今、追加でこの連絡をしたら混乱するのでは!?しかし、早く伝えないとやばい…ぐぬぬ…どうすれば…!?みたいな事を考えたりすることはよくあります」

本作の他にも、ジョセフ鶴屋さんは仕事やプライベート、集団での行動など、さまざまな場面やシチュエーションでのコミュ症さんの内心や「あるある」な様子を描き、いずれもコミュニケーションが苦手と自認する読者からの納得の声が寄せられている。

2019年から続く同シリーズだが、今年発表された新作では特に、メインキャラ以外の田村さんや水樹さん以外にも「マイペースなコミュ症さん」や「感情を表に出すのが苦手なコミュ症さん」など、性質の異なるキャラクターの出番も目立つ。

ジョセフ鶴屋さんは「なんとなく始めた4コマシリーズで、初期の頃は4コマを1本ごとに読み切りで“コミュ症さんあるある”をひたすら描いてました。ただ、描いた本数が今年で200本以上を超えてきた事もあり、純粋なコミュ症あるあるエピソードが底を尽きた感じになってしまって……」と振り返る。

「最近は、軽くストーリー性を持たせた回を描くようになりました。『こういう場面に放り込んだら、コミュ症ちゃんたちはこういう行動をとるだろうなぁ……』というような、ある程度連続性を持たせた描き方をするようになりました」と、2022年の漫画制作での変化を教えてくれた。

こうして描いたシリーズ作品を、無料のAmazon Kindle電子書籍としてまとめて公開もしているジョセフ鶴屋さん。最後に、2023年に向けての抱負を聞いた。

「ひたすら漫画をちまちま描き続けることです。超絶ネガティブ人間なんで、『なにやってんだろう自分……』ってたまに筆が止まりそうになる時もあるんですけど、無心でひたすらコツコツやっていきたいです。そして、そんな自分なんぞの漫画を読んでくださる方々に感謝を伝えていきたいです。まずは漫画を描くことで恩返しになったらいいなと思います」

画像提供:ジョセフ鶴屋 WEB漫画描く人(@yukkurishitette)

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