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なんとなくで選んでない?歯ブラシの選び方と使い方をオーラルケアマイスターに聞いてみた

  • 2022年8月8日
  • Walkerplus

普段、どうやって「歯ブラシ」を選んでいるだろうか。安く売られているもの、家族とおそろいのもの、お気に入りの歯磨き粉と同じブランドのもの…その基準は家庭や個人でさまざまだと思うが、最近ではオーラルケアの意識の高まりから、スーパーやドラッグストアで口腔ケア用品が数多く販売されている。

しかし、いざ店に足を運んでも種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからず、“なんとなく”で購入してしまっている人も多いはず。そこで今回はライオン株式会社(以下、ライオン) オーラルケアマイスターの深澤哲さんに、歯ブラシの種類や自分に合った製品の選び方、正しい使い方を聞いた。さらに、ライオンが推奨する歯磨きの習慣もご紹介!

■ブラシ、ヘッド、ネック…選ぶポイント多数!
毎日当たり前のように使用している歯ブラシだが、多くの人が1つの選ぶ基準としているのが“毛の硬さ”だろう。

「まず歯ブラシの毛の硬さには、家庭用品品質表示法に基づいて『ふつう』『やわらかめ』『かため』の3種類が表記されています。これは“歯”というよりは、“歯ぐき”の状態に合わせて選ぶといいですね。『歯ぐきから血が出やすい』という方は『やわらかめ』がおすすめです。また、『ラウンド毛』や『超極細毛』、『先端分岐毛』と毛先の形にも種類があります。なかでも特殊なのは先端分岐毛で、先端分岐毛は毛先が細かく枝分かれしています。歯磨き粉に含まれる薬用成分などを保持して歯と歯ぐきの境目に届けやすくなっています」

ブラシがついている部分は「ヘッド」と呼ばれるが、こちらも「長さ」や「幅」によって種類が分かれるんだとか。

「当社では、ヘッドの長さは『レギュラー』『コンパクト』『超コンパクト』の主に3通り。一度に広い範囲を効率的に磨きたい人は大きめのヘッドを、歯並びが気になる、隅々まで丁寧に磨きたいという人は小さめのヘッドがおすすめですね。次に、横幅は『ワイド』『レギュラー』『スリム』の主に3通り。歯を包み込むような磨き心地を好む人はワイドヘッドを、歯と歯ぐきの境目を細かく磨きたい場合は細めのヘッドが適しています。お口の状態や好みに応じて選ぶのがポイントです」

また、ブラシのカットや植毛の仕方にも「フラット型」「山型」「ドーム型」と違いがある。

「『フラット型』は毛先が平らに揃っているため、歯の表面をしっかり磨くことができます。『山型』は毛先が歯と歯の間にくまなく密着するので、歯間部の清掃に適しています。『ドーム型』は中央部が盛り上がるよう毛が植えられていますので、歯と歯ぐきの境目にフィットすると同時に、サイドの毛で歯ぐきをマッサージすることができます」

歯ブラシを持つ部分である「ハンドル」とヘッドをつなぐ「ネック」にも多くの種類があり、大きく「ストレートタイプ」「アングルタイプ」「オフセットタイプ」の3つに分類されるという。

「『ストレートタイプ』は基本の形で、全ての歯をまんべんなく磨きたい場合に。『アングルタイプ』は奥歯にアプローチしやすい形状なので、特に奥歯をしっかり磨きたい人におすすめです。『オフセットタイプ』はストレートタイプと比べると、磨く力が弱く伝わります。やさしく磨きたい人にぴったりですね」

■人気は「超極細毛」!最近選ばれる製品の傾向
オーラルケアの意識が高まる昨今、選ばれる歯ブラシの傾向が変化しつつあるという。豊富な種類が販売されているライオンの製品のなかで、今も愛用され続けているのが「超極細毛」を使った歯ブラシだそう。

「超極細毛は、毛先が細く加工されているため、歯と歯ぐきのすき間にある歯周ポケットまで届いて汚れをかき出します。愛用されている理由の1つに、歯ぐきへのやさしい当たり心地が考えられます」

さらに近年では「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」などの歯ブラシの補助的清掃具を使用する人が増えてきている。「タフトブラシ」も取り入れてほしいアイテムの1つだ。

「歯並びが悪いところや奥歯の奥、背の低い親知らずなどは歯ブラシの毛先が届きにくく、意識して磨かないと歯垢が残ってしまいます。ですが、無理に磨こうとするとかえって歯ぐきを傷つけることがあります。そんなときピンポイントで毛先が届く『タフトブラシ』がおすすめです。歯ブラシと併せて使用していただくと、より隅々の汚れを落とすことができますよ」

■それ、逆効果かも?間違っている歯の磨き方
歯磨きの目的として「歯をきれいにしたい」というのは共通していると思うが、“磨き方”について意識したことはあるだろうか。実はこれが正しくないと、逆効果になってしまうことも…。

「歯をきれいにしたいという気持ちで、歯ブラシを持つ手につい力が入ってしまう人もいるかもしれませんが、強すぎる力で磨くことを『オーバーブラッシング』と呼びます。歯や歯ぐきに大きな負担がかかったり、力みすぎて歯ブラシの毛先が広がってしまうことで歯面に当たらず、歯垢や汚れを効果的に落とせないなどの不具合が生じる可能性があります」

一方で適度な力で磨くことが正しいのだが、その秘訣は力の入れ具合だけでなく、なんと“歯ブラシの持ち方”も関係しているという。

「持ち方は主に2つあります。鉛筆を持つ時のような『ペングリップ』と、手のひらで握るように持つ『パームグリップ』があります。基本的には磨く部位に合わせて、自分のやりやすい方法で持つと良いです。軽い力で磨くためにはどちらの持ち方でも、歯ブラシをギュッと強く握らないことが大切。力が入りやすい人はいい具合に脱力できるペングリップがおすすめです」

ちなみに「クリニカPROハブラシ」は、 しなるハンドルが強過ぎるブラッシング圧を低減。力の入れ過ぎを「カチッ」という音で知らせ、適切なブラッシング圧でしっかり歯垢を落とす歯ブラシだ。磨く力に不安のある人は試してみてはいかがだろうか。

このように、オーラルケアに関する商品と知識を提供し続けるライオン。そして現在は、歯磨きに関するある2つの習慣を推奨している。

■「Myハミガキの日」「歯ブラシ交換デー」に推奨する2つの習慣
毎月1日の「Myハミガキの日」をご存知だろうか。当たり前の習慣ゆえに重要視されづらい、歯磨きに関する正しい知識を普及・啓発する日となっている。

「生活者の約半数が、『家族で同じハミガキ製品を使っている』※ということが分かりました。しかし、お口の健康と快適な環境を保つためには、自分の口の状態に合ったハミガキ製品を選ぶことが大切です。そこで、より多くの人に自分に合った製品を選ぶ習慣を持ってもらうため、『Myハミガキの日』が制定されました」
※インテージ SCI 歯磨市場より。(調査期間:2020年1~12月/調査対象年齢:15-69歳※子供用除く/調査対象:家族共用・使用者属性にて“共用”と回答した人)

また月に一度、定期的に歯ブラシを交換する習慣を推奨し広めることを目的に、毎月8日には「歯ブラシ交換デー」が制定されている。

「歯ブラシは長く使い続けると、汚れを落とす効果が低下します。毎日使う歯ブラシは1カ月に一度は交換しましょう。また、使用期間に関わらず歯ブラシを裏側から見たときに、ヘッドから少しでも毛先がはみ出していたらすぐに交換してくださいね」

歯の生え方や形状、磨く強さは人それぞれ違うため、その人に必要な歯ブラシも異なる。日頃の使い方はもちろん、自分の歯に合ったものを精査することが必要だとわかった。種類が増え、選ぶのも楽しくなった歯ブラシ。オーラルケアがブームになっている今こそ、自分の歯とじっくり向き合ってみてみよう。

取材・文=西脇章太(にげば企画)

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