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チュロスだけど…魚!?おうち時間で流行りの「推しチュロス」ならぬ「難読漢字チュロス」を作ってみた

  • 2022年5月1日
  • Walkerplus

外出の機会が少なくなり、家で過ごす日が増えたコロナ禍。手のかかる料理を作ったり、お菓子作りに挑戦したりする人も多いのではないだろうか。

しかし、もともとインドア派の筆者ですら最近はマンネリ化。なにか楽しくおもしろい、おうち時間の新しいアイデアはないだろうか。そんな思いでSNSを巡回していたところ、「推しチュロス」なるものが注目を浴びているということを知った。

推しチュロスとは、応援しているアイドルや俳優などいわゆる“推し”の名前や関連する文字をチュロスにすることを言うらしい。おもしろそうであるが、残念ながら筆者には特定の推しはいない。そこで「推しチュロス気になるんですよね」と編集部員に話したところ、「じゃあ難読漢字でやってみてくださいよ。『魑魅魍魎』とか」と無茶すぎる無茶振りが。

「魑魅魍魎」は無理でも何か近しいことができないか…と考え、今回は「推しチュロス」ならぬ、「難読漢字チュロス~魚編~」を作ることに。暇を持て余した筆者が、苦戦しながらもチュロス作りを極めていく!

■お菓子作りは化学?きっちり分量を量ることが完成への近道
まずは材料を確認。「お菓子作りは化学である」と誰かが言っていた気がするので、今回は分量をきっちりと量り、決められた温度や時間をしっかり守ることに。ちなみに筆者のお菓子作り経験はさほど豊富というわけではなく、年に一度お菓子を作る程度の初心者。パンケーキにしっかり火を通しすぎて真っ黒にしてしまうこともあるほどの慎重派(?)だ。

しかしチュロスは、お菓子というより「揚げ物」。筆者は今回が揚げ物初挑戦で、温度調整など不安な気持ちを抑えきれない。そのせいか直前になってバターの分量が足りないことがわかり、慌ててスーパーへ買い出しに行くというアクシデントを起こす。

■生地作り開始!豪快すぎて落とし穴にハマる
まずは牛乳150ミリリットルとバター50グラム、砂糖20グラムを温めながら混ぜていく。ポイントとしては、沸騰する直前まで温めるということ。充分温まったら火を止めて、小麦粉200グラムを加える。先に小麦粉をざるなどで振るっておくとダマになりにくいようだが、ざるがなかったためこのまま投入した。「慎重派」は一体何処へ。

生地をボウルに移して溶き卵1個分を加えると、なぜか生地が分離してしまう。混ぜても混ぜてもなかなか思い描いた生地にならないため、疑問に感じてレシピを確認すると、「半分ずつ混ぜるように」と書かれていた。慎重どころかむしろ豪快な行動をしていたことに気づき、唖然。

「なんとかなってくれ!」という一心で混ぜ続けていると奇跡的に分離していた生地がまとまり出し、見事ひとかたまりに!絞り袋の先を切って、絞り口をセット。今回はよくあるギザギザ型の絞り口を使用している。袋に生地を詰めて、あとは漢字の形に絞り出して油で揚げるだけだ。

■魚へんの漢字、油断したら2文字に!?
クッキングシートを敷き、その上に絞り出していくのだが、想像より生地が硬くてなかなか出てこない。絞り口が小さく、なめらかに出てこないようだ。握力の限り握りしめるとようやく生地が出てきて、「お菓子作りは化学であり筋トレだったとは…」と思いながら力を振り絞る。

まずは試しとして、好きなひらがなである「ぬ」を作ってみることに。クッキングシートの上に文字を絞り出して、火傷に気をつけながらクッキングシートごと180度に熱した油へゆっくりと入れる。しばらくしてクッキングシートが自然にはがれたら鍋から取り出し、ひっくり返したりして全体に火を通せば出来上がりだ。こうして「ぬチュロス」が完成!

単純な形状のものは比較的簡単に作ることができた。気分を良くして、いよいよ漢字に挑戦することに。まずは刺身にして食べるのが大好きな「鯛」を書いてみる。ひらがなとは異なり、画数が増えると一気に難しくなる。特に線の終わり部分がうまく止まってくれず、無駄に生地が出てしまい、いびつな形状になってしまった。さらにクッキングシートがするすると動きやすいため、いっそう安定しない。しかし読めないことはない。このまま油へ投入した。

なんと揚げている間に「魚」と「周」が分離してしまった。並べれば問題ないとはいえ、これでは漢字とは言えない…ただの漢字2文字だ。今思えば当然なのだが「魚」と「周」の間に空間があったことが原因のようで、なるべく隙間なくくっつけるように書けばうまくいきそうだ。

「鯛」の反省を生かして次に挑戦したのは「鰯」。鰯はシンプルな塩焼きが好きだけど、細かい骨があるところがなぁ…と、書きながら鰯に思いをはせる。なるべく部首とつくりをくっつけるようにして、さらに火が通りにくくなることを避けるために線が重なるところは点を置くように書くなど、工夫を凝らしてみる。

良い調子で揚がったが、そう簡単にことは運ばないようだ。「弱」の字の右側が今にもはがれて落ちそうな状態になってしまった。課題は尽きない。

もっと文字をくっつける面積を多くすればいいことに気づき、今度はこのクッキングシートを工夫してみることに。養生テープでクッキングシートの上下を台に固定。シートが動かないように時折片手で抑えたりしていたのだが、その必要がなくなり、両手でしぼり袋を持つことができるので安定感が飛躍的に向上した。これなら「魑魅魍魎」も書けそうである。

強気になった筆者はさらに難易度をあげることに。季節感を取り入れ「鰆」という文字をチョイス。ここでも鰆の西京焼きに思いをはせた。

「鯛」「鰯」の失敗を生かし、これまでにないほど美しく揚げることに成功!「魚」と「春」が分離してしまうこともなく、1つの漢字としてまとまっている。持ち上げてもビクともしない。ここまで工夫することで、安定してきれいな形状で作ることができるようだ。これなら魚へんに限らず、いろんな漢字に挑戦できそうである。もちろん、推しの名前だって書けるはず!

■家族や友人とおいしいクイズに挑戦しよう!
そのほかにも、フライにするとおいしい魚、生でも焼きでも煮込みでも活躍する魚介類、湯引きにして梅肉と食べたいアレ、最後は魚ではなく、美しい羽を持つ虫の漢字を作った。すべてチュロスではあるのだが、ここまで見るともはや何を作っているのか、頭が混乱してくる。

結局、生地を使いきるまで1時間半ほどかけてすべての「難読漢字チュロス」を揚げ終えた。絞り口が小さかったためかなり力が必要で、作り終わるころには汗がにじんでいた。

完成したチュロスの味を確認してみると、かなりシンプルで素朴な味わい。生地には砂糖しか含まれていないため、粉砂糖やはちみつなどをかけて食べるとちょうどよさそうだ。筆者はシナモンシュガーをかけていただくことに。甘いもの好きの方はハチミツをかけて食べるのがおすすめ。

筆者は今回1人で制作からしっかり完食までを行ったが、「なんと読むか」を出し合えば家族や友人と大盛り上がり間違いなし。作る過程からクイズ合戦まで、ぜひ楽しんでみて。

取材・文=織田繭

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