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【漫画】記憶喪失に潜むワナ?「彼女がタイプじゃない…」この違和感は一体?シュールなジワる系にハマる人続出

  • 2022年3月11日
  • Walkerplus

今回紹介するのは、バニラ芭蕉(@vananatamago)さんのショートストーリー4作品。物語が淡々と進んでいくにつれ、少しズレた世界観にズブズブとハマっていく。とくに作品の中で面白いのは、特徴的なセリフだ。

おすすめの『記憶喪失の男とストーカー女の話』では、好きな人の記憶喪失をチャンスと捉える彼女と言動に違和感を覚える彼との会話のズレが、実にコミカル。よくよく考えるとどこかゾクリとするようなキャラクターは、一体どのようにして生み出されているのだろうか?作者のバニラ芭蕉さんに制作秘話を伺った。

――『記憶喪失の男とストーカー女の話』や『昨日フラれた女の子の漫画』『授業中に先生が赤ちゃんになる話』など、実際の出来事として考えると少し怖い話ですよね。バニラ芭蕉さんの描く漫画では、人間の抱える闇っぽい部分を重くならないようコミカルに描かれています。そのあたりは、意識して作られているのでしょうか?

ありがとうございます。自分としてはただ軽いだけでなく、少しホラー要素のある人物像を垣間見ていただけるよう工夫しています。『記憶喪失の男とストーカー女の話』に関していうと、女の子目線に立つとそこまで暗くない話のような気がします。彼女からすれば振り向いてもらえなかった男性に対して、自分をアピールできるチャンスが舞い込んできたようなものなので……。反対に男の子からすれば全員が見ず知らずの状況で、親しいのかそうでないのかわからない怪しい子が距離を詰めてくる、若干不気味なシュチュエーションになっています。ただ、漫画を軽く読んだ時に決して重苦しくならないように心がけています。

――見た目は可愛いのに、どこかクセのある登場人物が多いですね。キャラクター設定で意識されているのでしょうか?

友人としてはちょっと嫌だけど、知り合いの知り合いとしては楽しい、という性格のキャラクターを目指しています。ボケに回っているキャラクターたちは、実際の知り合いとしては言動がおかしかったり、話が重すぎたりすると思いますが、知り合いの知り合いとして聞く分には面白いエピソードを持つ人物だと思うので、そういった「直接関わりたくないけど、Twitterなどで見かける分には面白いかな」という人物を描けるように意識しています。

――作品の構想はどのように立てているのでしょうか?

発想やネタは、基本的には友人や家族との会話やそのエピソードです。先生の話に関しては、大学生の友人が教育実習に行った時の話を参考にしたり、『昨日フラれた女の子の漫画』については高校の友人の話を参考にしています。自分はあまりアウトドアではないので、いろいろ話を提供してくれる周囲の方々にはいつも感謝しています!

――ショートストーリーが多いですが、シリーズ化は考えていますか?

今のところは考えていません。というのも、2作目となるとどうしても1作目の印象が強く、そのインパクトを超えられないことが多いと思うので。例えば『授業中に先生が赤ちゃんになる話』では、先生が2ページ目で泣く!というインパクトはキャラクターを知っていると超えられない気がしています。それを超えるためには、新しいキャラクターを描く必要があるなーと考えてしまって…。ただ、『脳直ノイズボックス(自販機って思ったよりうるさいよね)』では、過去のショートストーリーのキャラクターをサブキャラとして登場させているので、そちらで彼女たちを生かしてあげられればいいな、とは考えています。

今回は『記憶喪失の男とストーカー女の話』『授業中に先生が赤ちゃんになる話』『昨日フラれた女の子の漫画』『自販機って思ったよりうるさいよね』の4作品を収録。ついついコメントしたくなる「あるある話」や思わずツッコミたくなるラストなど、バニラ芭蕉さんのコミカルな世界をご堪能あれ。


取材協力:バニラ芭蕉(@vananatamago)

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