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1日約10分で脱スマホ首!姿勢矯正士が教える超簡単ストレッチでコリも痛みも解消

  • 2022年2月18日
  • Walkerplus

リモートワークの急増で、首・肩コリに悩まされている人は多いのでは?もしかするとそのコリ、頭が肩より前に出ている「ストレートネック」が原因かもしれない。今回は、20万人以上の登録者数を誇るYouTubeチャンネル「姿勢改善メディカルトレーナーONUMA」で姿勢改善に関する情報を発信する大沼勝寛さんに取材。理学療法士や姿勢矯正士の資格を持ち、自身で整体院も営む大沼さんに、ストレートネックの症状をはじめ、その危険性や改善方法などについて教えてもらった!

■そもそも、ストレートネックとは?
ストレートネックとは、本来の首のカーブが失われ、首の骨が直線的な配列となっている状態のこと。スマホやPCの画面を見るために、自然と首が前に倒れてしまうのが最も大きな原因とされる。スマホが登場した頃から年々増加傾向にあり、今や「スマホ首」と呼ばれる悪い姿勢の代表例だ。このスマホ首、大沼さんによるとコロナ禍の2年でさらに急増しているという。

「現在、患者さんの6割がストレートネックなど首コリに関する悩みを抱えています。長時間のデスクワークやスマホを見るくつろぎ姿勢も原因の一つです」

まさかリラックスした姿勢も原因だったとは…。そのくつろぎ姿勢については後述するが、おうち時間が増えたことで、知らず知らずと首に負担をかけているようだ。

■放置すると、自律神経の乱れや病気にも繋がる!
もはや国民病とも言えるスマホ首。その危険性についても教えてもらった。

「頭の重さは体重のおよそ10%。頸椎の配列が直線的となるスマホ首では、その重い頭部を首の先端と末端の筋肉だけで支えようとするため、首の筋肉が凝り固まってしまいます」

そして、その症状を放置しておくと、さらに恐ろしいことになるという。

「骨と骨の間にあるクッションの働きをする『椎間板』の消耗が激しくなります。そうすると、神経を圧迫し、痛みに発展。交感神経にも作用し、さらに筋肉が硬直します。首コリからほかの筋肉のコリにも繋がり、重度になると、腕や手に痺れが走る『頸椎症』などの病気を引き起こす可能性があります」

彼の患者さんにも実際、スマホ首が原因で、腕の痺れ、めまい、頭痛などを引き起こした人がいたそうだ。「首の根元が張っている人、凝りが慢性化している人はスマホ首の可能性が大です!」と大沼さん。改善するためには?の質問には「スマホ首によって短く固まった筋肉を柔軟にして、弱った筋肉を刺激すること。そうすることで、結果的に、正しい骨のポジションを取りやすくなり、首コリの程度を軽減させることができます」と教えてくれた。では、スマホ首の改善に効果的なストレッチを教えてもらおう!

■ストレッチの実践前に、ここだけは押さえて!
大沼さんのストレッチでは「ほぐして、伸ばして、鍛える」、この3ステップを意識しよう。

また、重要となる筋肉についても頭に入れておこう。意識したいのは、耳の後ろから鎖骨についている「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」 、首の横から第一番目の肋骨についている「斜角筋(しゃかくきん)」、首の後ろの筋肉群「後頭下筋(こうとうかきん)」の3つの筋肉。筋肉の場所を頭でイメージするだけでも、ほぐし効果が高まるという。

実践前には、ストレッチの効果を実感するため、筋肉の抵抗感や詰まり具合など、体の感覚を確認しよう。上を向いた時に首を振ってみて、左右差を見ておくのもお忘れなく。

■スマホ首改善ストレッチSTEP1「まずは筋肉をほぐす!」
まずは、硬く凝り固まった3つの筋肉をほぐそう。最初に胸鎖乳突筋と斜角筋をマッサージしていく。
[スマホ首改善ストレッチSTEP1-①]
(1)左手を腰の後ろに回し、左肩を引き下げる。
(2)右手の中指を中心に指の腹を使って、左耳の後ろから左鎖骨の中央にかけて円を描くようにマッサージ。

続いては、眼精疲労の原因にも繋がる「後頭下筋」をほぐそう。
[スマホ首改善ストレッチSTEP1-②]
(1)中指を中心に2・3本の指を首の後ろに押し当て、軽くアゴを引きながら優しく上を向く。
(2)目を閉じてリラックスし、円を描くように首の後ろをマッサージ。
(3)首と頭の付け根など、指を置く位置をずらして4〜5箇所行う。

【大沼さんPOINTはココ!】
「バターが熱で溶けていくようなイメージを持ちながら、皮膚を優しくなでるように凝り固まった筋肉をほぐしていきます。目を瞑り、深い呼吸を意識して、できるだけリラックスした状態で行いましょう」

■スマホ首改善ストレッチSTEP2「筋肉を伸ばして長くする!」
お次は、柔らかくほぐした胸鎖乳突筋や斜角筋を伸ばしていこう。

(1)右手で左鎖骨を押さえる。顔を右に倒し、左こめかみを天井に近づける。胸鎖乳突筋と斜角筋が伸びるので、痛みのないところで約30秒間キープ。右手で左鎖骨の根元を下に押さえ、さらに右耳を右肩の盛り上がりに向かって近づけると伸びが深まる。
(2)余裕があれば、頭を後ろへ倒してアゴを前に出し、首の前側の筋肉「椎前筋(ついぜんきん)」も伸ばそう。左肩を引き下げ肩首を遠ざけるとより伸びが深まる。心地よく伸びたら顔を戻し、反対側も同様に行う。

【大沼さんPOINTはココ!】
「痛みを伴うストレッチは要注意。痛みがあれば、緩め、気持ちいいと感じるところで動きを止めましょう。伸びている首筋に意識を向けて、呼吸を繰り返しましょう」

■スマホ首改善ストレッチSTEP3「筋肉を使って鍛える!」
短く固まった筋肉を柔軟にして伸ばしたら、最後に弱った筋肉を刺激し、鍛えていこう。

(1)壁に背中を付け、両手は肩幅に広げ、前にならえの状態に。腰は反らせず、背筋を伸ばす。座っても立っていてもOK。
(2)脇下の筋肉「前鋸筋(ぜんきょきん)」と脇腹の筋肉「腹斜筋(ふくしゃきん)」を意識しながら、両手を前に伸ばす。同時に、首や背中は壁から離れないようにする。

【大沼さんPOINTはココ!】
「前に伸ばそうとする筋肉と、後ろに引っ張ろうとする筋肉を拮抗させることで、弱まった筋肉(前鋸筋と腹斜筋)を鍛えます。そうすることで、正しい骨のポジションを取りやすくなり、首コリが軽減されます。アゴや頭が前に突き出ている人は、首の前側の椎前筋を鍛えると、首の位置が安定しますよ」

■思い当たると怖い!くつろぎ姿勢に要注意
ストレッチも重要だが、日々の姿勢を見直すことも大切だと言う大沼さん。

「施術をして姿勢改善しても、元に戻る人が多いんです。その原因の一つが、自宅でのくつろぎ姿勢の悪さ。リラックスしている姿勢が悪いと、整体やピラティスなど、体にいいことをしても帳消しになってしまいます」

最も悪い例が、あぐらをかいた状態でスマホなどを見る姿勢で、「骨盤が後傾するので、猫背を一瞬で作ってしまう姿勢です。今まで一番悪い姿勢の男性患者さんがいましたが、この姿勢が原因でしたね」とのこと。

そのほかにも、首を壁に付けて寝そべったり、首をくの字に曲げた状態での座り姿勢は、自然と猫背やストレートネックを招くという。無意識でこれらの姿勢を取っている人も多いのではないだろうか。だからこそ、日頃からの意識付けが重要だと大沼さんは話す。

■「意識の積み重ねが、スマホ首の改善に繋がる」
毎日の姿勢で気を付けるべき点について、大沼さんにアドバイスをもらった。

「スマホやPCを見る時は、できるだけ画面と目線の高さを合わせましょう。PCスタンドなどのアイテムを使うのもおすすめ。また、主婦の方はキッチン台が低いと自然と頭が前に出てしまいます。その場合は、両足を広げ腰の位置を低くすると楽になります。ほかに、背骨を伸ばす意識付けとして、つむじを天井に近づける感覚を持つこともいいと思います」

また、リラックス時は筋肉が脱力しているため、どうしても無理な姿勢だとどこか体の一部分に負担をかけてしまっているという。

「無意識のままだと、習慣化された姿勢に戻ってしまいます。いかに、姿勢に意識を働かせるかが大切になりますね。ちょっとした意識を積み重ねていくことが、スマホ首の改善に繋がると思います」

■場所を問わずにできる大沼さん流の姿勢改善
6年前、病院でセラピストとして勤務していた頃からYouTube配信を始めた大沼さん。現在は、トレーニングやピラティスを用いて姿勢改善する、猫背や姿勢矯正を専門とする整体院を経営されている。

「私の整体院では施術前の問診を徹底的にしています。日頃どんな姿勢でスマホを見ているのか、車の運転はよくするのかなどを細かくヒアリングします。習慣から見直して原因突きとめないと、改善できないですよね。解剖学や生理学の面もお伝えし、理解と実践を繰り返してもらい、体にいい習慣を作ってほしい。そのきっかけ作りとなれば」と心がけている施術について語ってくれた。

大沼さんが発信するYouTube動画は、症状の原因を分かりやすくレクチャーしてくれている点も人気の理由の一つ。さらに、紹介されているストレッチは、自宅でもオフィスでも場所を問わずにできるのがうれしい。スマホ首に限らず、体のあらゆる悩みにも対応していて、すぐに実践できる内容の動画ばかりだ。早速、今日からスマホ首改善ストレッチにチャレンジし、美姿勢を目指そう!

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