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“変わらない姿”も戦略のひとつ⁉︎ポムポムプリンがファンとともに歩んだ25年間を振り返る

  • 2021年4月15日
  • Walkerplus

サンリオの人気キャラクター、ポムポムプリンが2021年にデビュー25周年を迎えた。ポムポムプリンといえば、近年、サンリオキャラクター大賞でも上位にランクインし、幅広い世代のファンから愛されている印象がある。彼が支持され続けている理由はいったいなんなのか。25年間の歴史や、先日ファン向けに行なわれた“ポム主総会2021”の模様と合わせて紹介しよう。

■誕生のきっかけは社内コンペとファンの人気投票
ポムポムプリンとは、こげ茶色のベレー帽がトレードマークのゴールデンレトリバーの男のコ。まるっとしたフォルムやのんびりした姿、SNSなどから見て取れる前向きな性格が特徴だ。

そんなポムポムプリンが登場したのは1996年のこと。きっかけは、サンリオ社内で行なわれたコンペだったという。

【サンリオ担当者】ポムポムプリンは、1996年にサンリオ社内で行われた犬キャラクターのデザインコンペ企画で登場しました。その後、コンペで上位に選ばれた3キャラクターのぬいぐるみを制作し、サンリオの直営店・ギフトゲートでアンケートを実施。票が集まったキャラクターを本格的にデビューさせよう、という企画で1位を獲得したのがプリンだったのです。

その後、初めてグッズが発売されたのは、春のこと。小学生に向けた新学期に使えるグッズがラインナップされた。

【サンリオ担当者】ノートやメモ帳、シャープペンなど、小学生の新学期に向けての商品でデビューしましたが、“癒やし系”なプリンは大人の心もキャッチしたと聞いています。また、当時のサンリオのお店には、ピンク色の商品が多かったので、ポムポムプリンのデザインにあしらわれた黄色が新鮮だったこともよかったのでしょう。

登場してすぐに、幅広い層の心を掴んだポムポムプリン。その勢いは止まることを知らず、なんとデビュー1年目にサンリオキャラクター大賞1位に君臨した。

【サンリオ担当者】1997年、デビュー1年目でサンリオキャラクター大賞の1位を獲得したのは想定外でしたね。とてもうれしい結果に驚きました。

■ターニングポイントは2010年。キャラクター大賞トップに返り咲いた理由
デビュー1年目にして、サンリオキャラクターの頂点に君臨したプリン。華々しいデビューを飾ったわけだが、彼にも隠遁期があったという。

【サンリオ担当者】1997年に1位を獲得したあと、2003年まではトップ5入りしていたプリンですが、その後6年間は隠遁期を過ごします。しかし、2010年頃から人気が復活。7年ぶりのトップ5入りを果たしたことはターニングポイントのひとつと言えます。

【サンリオ担当者】人気が返り咲いた理由として、デビュー当時、小学生だったファンたちが社会人になりはじめたというのが考えられます。ポムポムプリンに癒やしを求め、さらに“懐かしさ”を感じてくれたのでしょう。

その後、ポムポムプリンは20周年を目前とした2015年に18年ぶりの1位に返り咲き。今ではサンリオの不動の人気キャラクターとして定着している。

■愛され続ける理由は“変わらない姿”
サンリオキャラクターの中には、時代とともにデザインの幅が広がるキャラクターもいる。

デビュー当時は赤い頭巾がトレードマークだったものの、今ではピンクの頭巾も着こなしているマイメロディ。初期のデザインは横向きで座ったポーズがほとんどだったが、さまざまなポーズや表情を見せるようになったハローキティ。

しかし、ポムポムプリンは良い意味でデビュー当時から変わらない素朴な姿が印象的だ。その理由を聞いてみると、サンリオ担当者は次のように答えてくれた。

【サンリオ担当者】プリンが急におしゃれになったり、カッコよくデザインされたりすると、ほのぼのとしたプリンの魅力が半減してしまうような気がするからです。変わらないのもプリンの魅力かなと思っています。

“変わらない姿”、それこそが子供から大人へと成長したファンがポムポムプリンを推し続ける理由のひとつなのだ。さらに、ほかのキャラクターと比べても性別や年齢などに関係なく、幅広い層のファンを持つポムポムプリン。その最大の魅力はやはり「癒やし」だという。

【サンリオ担当者】サンリオには、たくさんのキャラクターがいますが、特にプリンは「ゆるさ」に魅力を感じて応援してくださる方が多いと感じています。まんまるとしたフォルムやのんびりした言動を見ていると、なんだかクスッと笑ってしまう。そんなプリンにしかない魅力がたくさんの人を癒やしてきたのでしょう。

■サンリオキャラクターの中では先駆者な一面も。ファンと歩んだ25年間とこれから
変わらず人々を癒やし、魅了するポムポムプリン。しかし、サンリオ初のアンバサダープログラム「ポムバサダー」の設立や、常設のカフェをオープンさせるなど、サンリオキャラクターが繰り広げるさまざまな施策の先駆者としての一面も持っている。

【サンリオ担当者】サンリオで初めてアンバサダープログラムや常設のカフェに取り組んだのはポムポムプリンでした。これは、ファンの皆さんの応援やご要望と、プリンのやりたいことが一致したからこそ実現できたのです。

そんなプリンとファンの結び付きを感じさせたのが、3月21日にサンリオピューロランドで開催された25周年バースデーイベント「ポム主総会2021」だ。

ポム主総会2021でプリンは人気ポップスピアニストの「ハラミちゃん」とVTR越しで共演したり、「25」にちなんで「1分以内に大縄跳び25回チャレンジ」や「1分間で玉入れ25個チャレンジ」などに挑戦した。

イベントの最後には参加したファン(通称ポム主)とともに、4月9日からスタートした2021年サンリオキャラクター大賞で1位を目指すことを宣言し、結束を深めた。

【サンリオ担当者】これからも応援してくださる皆さんをはじめ、もっともっとたくさんの人々の身近な存在になって、癒やしやクスッと笑える瞬間をお届けできるようなキャラクターになってもらいたいですね。

また、プリンと同じくおでかけ好きなウォーカープラスの読者に向けてメッセージもくれた。

【ポムポムプリン】こんにちは、プリンです。ぼくもみんなといっしょで、おでかけが大好き!おでかけすると、いろんな出会いがあって楽しいよね。みんなにもたくさん会いに行きたいな。 これからも仲良くしてね~!

取材・文/於ありさ

(C)'21 SANRIO 著作(株)サンリオ 

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