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【イエナカ工作】キットで簡単!クリスタルを育てよう【ハンドクラフト】

  • 2020年11月6日
  • Walkerplus

おうち時間がグンと増えている昨今、子供と過ごす休日をより有意義なものしたいと思っている人も多いはず。そこで、一緒に楽しめるハンドクラフト、すなわち“イエナカ工作”を紹介。

飾っておくだけでなく、加工してアクセサリーの素材にすることもできるクリスタル。自宅でも簡単に挑戦できるうえ、市販のクリスタル生育キットを使えばよりお手軽。予算も1000円以下とお手頃なのに、想像以上にきれいなクリスタルを作ることができるのでおすすめだ。ただし、完成までに2週間ほど要するので、自由研究などで提出期限があるなら、早めに取り組もう。

キットを用意して説明書の通りに作業すれば、ほとんど失敗なく完成するのが魅力。大人としてはアクセサリーの素材にするなど作成後の展開も楽しめる工作だが、実は子供たちにとっても学習の要素が満載の実験工作だ。子供たちはこの結晶作りで、“物が水に溶ける”、“溶けた物を取り出す”という、ふたつの現象を観察する機会を得られる。中学生レベルになると、結晶の構造についても学ぶことにもなるので、結晶作りの体験が役立つはずだ。

今回は材料や道具のそろったキットを利用して、簡単にキレイなクリスタルができあがるまでの工程を楽しもう。日常では見ることのできない、結晶が育っていく様子に感動した経験は、きっと強く記憶に残ることだろう。いずれ受ける理科の授業で、理解が一層深まるに違いない。

ではさっそく、準備するものと作成方法をご紹介。あわせて、記事作成中に起きたミスによる失敗レポも併せて読んでみてほしい。

<準備するもの>
・クリスタル作成キット
・水
・使い捨てのプラスプーンなど

■クリスタル作成キットについて
「クリスタル」と聞くと、「水晶」を思い浮かべがちだが、その意味は「結晶」。水晶に限らず、塩やミョウバンなど、分子・原子が規則的に並んだものの総称なので、「クリスタル作成キット」は水晶を作るキットではないことをまず理解しておきたい。

ネット通販などでは「クリスタル キット」のキーワードで検索すると、さまざまな商品が見つかるはずだ。今回は色付きの結晶を作成できる「クリスタルガーデン」というキットを使用した。

■キットに入っているもの
ここでは「クリスタルガーデン」に入っていたものを列記。クリスタル作成の材料になるものは<A>、作成する際に使う道具にあたるものは<B>とした。どのキットにも必ず<A>が入っているはずだ。

<A>
クリスタルパウダー(リン酸アンモニウム)
クリスタルの種(リン酸アンモニウムの小さな結晶)

<B>
フタ付きの専用容器
木製の混ぜ棒
石膏の土台

<作り方>
1.設置場所を決め、容器に熱湯を注ぐ
クリスタル生育期間中は、キットを揺らしたり移動したりできないため、まずは場所を確保する。温度変化があまりなく、直射日光の当たる場所や水場も避ける。場所を決めたら、キットに入っている専用容器に、100度の熱湯を規定の量入れていこう。お湯を沸かす際は、アルミ製の容器を必ず避けること。お湯に溶け出したアルミの成分は、クリスタル成長を阻害してしまう。

2.クリスタルパウダーを溶かす
熱湯が冷めないうちに、一気にクリスタルパウダーを流し入れ、混ぜ棒でかき混ぜて溶かす。“パウダー”といっても、粒子感があるため、すぐには溶けない。お湯の温度が下がる前になるべく早く溶けるよう、手を止めずにかき混ぜるのがコツだ。多少溶け残りがあってもOKだが、できる限り溶け残りは少なくしておきたい。

3.水溶液を常温に戻す
パウダーを溶かしたお湯(=水溶液)の温度を常温まで下げるため、容器のフタを閉め、60分ほど放置する。水溶液の温度はゆっくりと下がっていくのが理想なので、室温が低すぎる場合はタオル(汚れてもいいもの)などで容器を包むと◎。

4.石膏の土台を設置する
水溶液の温度が常温になったらフタを開け、石膏の山側が上、平らな側が下になるように、容器に沈める。空気が入らないよう、混ぜ棒でそっと押しながら沈めるとうまくいく。ここで沈めた土台から水泡がポコポコと出る場合は、泡が収まるまで様子を見よう。

5.クリスタルの種を入れる
土台を沈めた水溶液に、クリスタルの種を入れる。プラスプーンに種を移し、スプーンごと水溶液に沈め、土台の中央にのせていく。色付きの水溶液は中が見えないので、種が散らばらないようにゆっくりそっと置いていこう。

6.ふたを閉め24時間置く
種をすべて入れたら、再び容器のフタを閉めて、約24時間放置する。フタを閉めたら容器を動かしたり揺らしたりせず、種の成長を見守ろう。

7.ふたを開けて水分を蒸発させる
24時間後、容器のフタを開けて、水分が蒸発するよう水溶液を空気にさらす。底の方をよく観察すると、小さなクリスタルが育ち始めているのがわかる。

8.成長を見守る
1週間後の様子。容器に付着物が発生してきた。水溶液の色が濃く、中の様子は分かりにくいが、目視ではクリスタルがぐんぐん伸びているのが確認できた。

9.クリスタルが水面に届いているか確認
2週間後の様子。水溶液の量がかなり減り、容器いっぱいにクリスタルが伸びている。水溶液の水面に届くほどクリスタルが成長したのを確認し、いよいよ取り出しの工程へ。

10.いよいよ取り出し作業
容器から残った水溶液を捨て、石膏の土台ごとクリスタルを取り出す。育ちすぎたクリスタルはつっぱり棒のように容器に密着しているので、クリスタルが割れないように注意しながら、容器の外側から圧を入れつつ抜き取っていく。抜き取ったクリスタルから石膏もはがす。

11.乾燥させたら完成
取り出したクリスタルをしばらく放置して乾かしたら完成。水溶液の色ほど濃くないが、色付きのクリスタルができあがった。大小さまざまな直方体のクリスタルがニョキニョキと生えていて、とてもきれい。

<おまけ・失敗レポート>
1.ミスに気付く
1から6までの工程まで滞りなく進めたが、なんと「24時間後にフタを開ける」という手順を忘れてしまった。気付いたのは、フタを閉めてから3日後。種はまったく育っていなかった。ダメ元でフタを外し、様子を見ることに。

2.クリスタルは順調に成長
1週間後に観察すると、クリスタルが急成長し、水面から飛び出していた。手順通りに進めたグリーンのキットと比べると、クリスタルも太く、しっかりしている。が、容器には青白い付着物が。嫌な予感がよぎるも、なんらかの化学反応だと言い聞かせ、見なかったことにする。

3.成功を期待しながら取り出し作業
2週間後、水溶液は順調に減り、クリスタルはさらに成長を遂げた。容器の付着物を改めて確認したが、カビに酷似している。全体的に禍々しい雰囲気をかもし出しているが、極太のクリスタルに期待感を高めつつ、いざ取り出し!

4.デカすぎて容器から取り出せない!
クリスタルは大きく成長していたものの、大きくなりすぎて容器から外れない。結局、数本のクリスタルを犠牲にし、強引に土台ごと取り外すことに。

5.大失敗ではないが成功でもない
グリーンのキットよりも1本1本は太いが、容器から取り出す際に数本折れてしまったせいか、スカスカな印象。しかも、水面から飛び出た部分にはカビのような付着物があり、残念な仕上がりに……。

<失敗しないポイント>
・説明書をよく読む。
・育成場所の確保が何より重要。生活動線に近い場所は、ぶつかるなどして水溶液をこぼしたり揺らしたりする恐れがあるため不向き。
・熱湯を沸かす際、やかんや鍋がアルミ製かわからない場合は、コップを使って電子レンジで加熱するのも手。今回はレンチンで沸かしたが、特に問題はなかった。
・容器の下に、汚れても良い新聞紙などの敷物を敷いておくと安心。
・クリスタルが水面に届いたら、欲張らずに取り出す。水面から飛び出しても成長は続くが、水面から出た部分が汚くなる場合も。
・クリスタルが容器に当たっているのが見えた場合も、欲張らずに取り出したほうが無難。容器いっぱいに成長してしまうと、取り出す際にクリスタルが折れてしまう。

市販のキットには、今回使用したグリーンやワイン色以外にもバリエーションがあり、透明のクリアカラーを選ぶこともできる。できあがったクリスタルは、そのまま置いて飾るほか、ガラス瓶に入れるなどするとさらに見栄えが良くてきれいだ。鋭利な部分もあるので、割れたり欠けたりしたらすぐに処分すると安全。子供に触らせるときも注意しよう。

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