この先3か月(6月〜8月)の天候の見通しです。全国的に平均気温は高く、この夏も全国的に猛暑となるでしょう。また、西日本・東日本では降水量が平年並みか多い予想のため、梅雨時の大雨と熱中症に注意が必要です。
気象庁は今日20日、向こう3か月(6月〜8月)の予報を発表しました。
この先、6月〜8月は、西日本・東日本を中心に暖かく湿った空気が流れ込みやすく、降水量は平年並みか多いでしょう。
梅雨の期間は、太平洋高気圧の日本の南への張り出しが強く、その周辺部に沿って本州付近に湿った空気が流れ込むため、梅雨前線の活動が活発となり大雨のおそれがあります。日頃から、側溝の掃除など、水はけをよくしておくなど早めの対策を心がけましょう。
今年2025年は、5月16日に九州南部で全国のトップをきって梅雨入りとなりました。沖縄や奄美よりも早く九州南部が梅雨入りするのは、統計開始以来、初めてのことです。異例の梅雨入りの要因は、「太平洋高気圧」が強まり、その北にある前線が沖縄や奄美を飛び越えて本州付近に停滞したこと。また、上空の偏西風が平年よりも北を流れていることなどが考えられます。
昨日19日は前線が南下し奄美地方で梅雨入りとなりました。梅雨入りが遅れている沖縄も22日頃には梅雨入りとなりそうです。九州北部から関東甲信は平年並み、北陸や東北南部・東北北部では平年並みか遅い予想です。
6月〜8月は全国的に暖かい空気に覆われやすく、今年も「猛暑」が予想されます。
地球温暖化の影響で地球全体の温度が高い状態が続く見込みです。また、上空の偏西風はユーラシア大陸から日本付近にかけて平年より北の位置を流れやすく、太平洋高気圧より背の高いチベット高気圧は平年に比べ北側で強いでしょう。これらの事から、本州付近には暖かい空気が流れ込みやすいでしょう。
梅雨の期間中から気温、湿度ともに高いため、熱中症リスク大です。暑さに体を慣らし「暑熱順化」を心がけましょう。日頃から一駅歩く、ストレッチなど軽い運動を行う、お風呂では湯船に浸かるなど、汗をうまくかける体にしておきましょう。また、気温がそれほど上がらなくても、湿度が高いと熱中症のリスクが高まります。屋外での激しい運動は避け、屋内ではエアコンを使用しましょう。
熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。
① 日頃から、体調管理を心がけましょう。朝など時間を決めて、毎日体温を測定したり、健康状態をチェックしたりすることにより、体調の変化に気づくことができます。
② できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や、起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③ 暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、室温を確認しながら調節するとよいでしょう。特に、換気を行う場合はこまめに再設定してください。もし、少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで、自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は、特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど、十分ご注意ください。