
ずっしりとした重さで存在感があるトウガンは、夏に収穫される野菜です。味はあっさりしていて淡白で、クセがありません。煮物や炒め物、スープなどの料理は代表的です。ここでは育てる際のポイントを分かりやすく解説します。
基本情報
● 科目:ウリ科
● 原産地:ジャワ地方原産
● 栽培適温:25~30℃
● 連作:2~3年は不可
栽培カレンダー
① 苗づくり
種は表皮が固いので、半日ほど水につけておくと発芽がよくなります。
ポットに3~4粒まきます。

保温するとよいでしょう。
日中、中が30℃以上にならないようにします。

発芽したら1~2回間引き、本葉4~5枚まで育てます。
② 畑の準備
植えつけ2週間前に苦土石灰をまき、よく耕し、植えつけ穴を掘ります。

1週間前に元肥を与えます。
堆肥バケツ1/2杯
鶏フンバケツ1/4杯
③ 植えつけ
その後ホットキャップをするとよく育ちます。

害虫よけに寒冷紗をかけておくとよいでしょう。
④ 本支柱
ツルが伸びてくるに従って何回かに分けてワラや刈り草を敷いていきます。
⑤ 追肥
6月下旬ごろと7月下旬ごろ生育を見ながら追肥します。
⑥ 収穫
白い粉がふいてきたら収穫です。

白い粉がふかないタイプは表面が濃い緑色になったら収穫です。
トウガンの覚えておきたい知識
●漢字で「冬瓜」と書きます。上手に保存すれば、冬まで食べることができ、そのことからこの名がついたとも言われています。生育初期、害虫に気をつければ放っておいても育つという野菜ですが、かなりのスペースをとってしまいます。
●水分がほとんどですが、ビタミン、カルシウムを含みます。利尿作用があるといわれているので、腎臓病の食事に用いられることもあります。みそ汁の具、煮物、スープなどにしますが、特にアンカケは最高においしいです。
●種はあまり販売されていません。種苗メーカーの通信販売で求めるか、食用で買ったトウガンから種をとってもよいでしょう。
トウガンはいくつかの種類があります。これは円管形で、緑色、表面がツルツルしているタイプです。

これは白い粉をふくタイプです。重さは4~6kgにもなります。

こんなのが畑にゴロゴロできるんですよ。

ツルは2株で10m2も伸びます。これは近くにあったアピオスの支柱にからんで空中にできてしまいました。

大きくて食べきれずに腐らせてしまうことがよくあります。そこでおすすめなのが、ミニトウガンです。重さは2~3kgです。
来年に向けての作業
種がしっかりできるまで果実を腐らせます。

上から土をかけ、防寒のため落ち葉や刈り草をかけます。

翌年、気温が上がってくるとたくさん発芽します。
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