サイト内
ウェブ

家庭菜園で知っておきたい「有機質肥料」の特徴と正しい使い方!

  • 2022年2月4日
  • NUKUMORE

家庭菜園では化学肥料や農薬に頼る栽培法ではなく、「有機栽培」がおすすめ!ここでは有機栽培に欠かせない「有機質肥料」について、その特徴をわかりやすく説明していきます!

有機質肥料のいろいろ(使い分け方)

有機質肥料には、生のものと発酵済みのものがあります。それぞれ特徴があって、適した使い道があります。
たくさん使いたい元肥用には、安価な生タイプを使い、追肥には、効きだしが早い発酵タイプを使うといいでしょう。

元肥に向く「ゆっくり効くタイプ」の有機質肥料

★Point
・施してから3週間後に植えつけをする
・肥料効果がおだやかにじわじわ出る

『油かす』

bm1574_p74_flow_1_1643607261 <三要素>
N5:P2:K1 など

<特徴>
油かすは、ナタネ油やコーン油などの搾りカス。原料によって三要素の含有量は若干変わりますが、いずれも窒素(N)を豊富に含む肥料で、あらゆる野菜に利用できます。

<使い方>
ゆっくり効く生の有機物なので、元肥として利用。植えつけの3週間前までに施しておきます。ボカシ肥料の材料にも向いています。

『米ぬか』

bm1574_p74_flow_2_1643607284 <三要素>
N2:P4:K1.5 など

<特徴>
米ぬかは、精米の際に出るかす。油かす同様に元肥向き。リン酸(P)がやや多く、油かすとブレンドして元肥に使うといい。コイン精米所や米穀店などで手に入ります。

<使い方>
植えつけの3週間前までに施し、土とよく混ぜます(土の中に塊が残ると米ぬかがかたまってしまう)。ボカシ肥料の材料のほか、堆肥づくりにも利用します。

元肥&追肥に向く「早く効きだすタイプ」の有機質肥料

★Point
・一度発酵させてあるので肥料効果がすぐに出る
・施肥後すぐに植えつけることができる

『発酵油かす』

bm1574_p74_flow_5_1643607374 <三要素>
N4:P6:K2 など

<特徴>
油かすを発酵させた、窒素(N)主体の有機質肥料。発酵済みなので、畑に施してから3日ほど置けばタネまきや苗の植えつけができます。さまざまな商品が市販されていて、油かす以外の有機物をブレンドして養分バランスをよくしたものが多いです。

<使い方>
元肥として使うほか、肥料効果が速やかに出るので追肥に利用できます。

『発酵鶏ふん』

bm1574_p74_flow_6_1643607393 <三要素>
N3:P6:K3 など

<特徴>
鶏ふんを発酵させたもの。リン酸(P)が豊富で、果菜類に利用すると、実のつきがよくなる。乾燥鶏ふんも利用されますが、独特の臭いがあります。家庭菜園では臭いが穏やかな発酵鶏ふんがおすすめです。

<使い方>
元肥や追肥に使います。ただし、化学肥料並みの即効性があるので使用量に注意します。

『ボカシ肥料』

bm1574_p74_flow_7_1643607429 <三要素>
N5:P4:K1 など

<特徴>
ボカシ肥料は、油かす、魚かす、米ぬかなど数種類の有機物をブレンドして発酵させた肥料。養分のバランスがよく、中量要素、微量要素も含まれています。あらゆる野菜に利用。

<使い方>
効きだしが早く、元肥にも追肥にも向きます。多くの商品が市販されていて、三要素の含有量はさまざまです。

「ミネラル補給、土壌酸度調整」に使う有機質肥料

『有機石灰』

bm1574_p74_flow_3_1643607725 <要素>
アルカリ分 約40~60%など

<特徴>
かき殻、貝殻などを焼成・粉砕した有機質肥料。カルシウム(Ca)のほか、微量要素の補給になります。酸性に傾いた土壌の中和に使用できます。

<使い方>
植えつけ前の3週間前までに堆肥や有機質肥料といっしょに土とよく混ぜておきます。

『草木灰』

bm1574_p74_flow_4_1643607754 <要素>
K7~17など

<特徴>
草や木を燃やした灰。カリウム(K)を豊富に含む。窒素(N)はほとんどないので、油かすなどの有機質肥料とともに元肥として使います。酸性土壌の中和にも利用できます。

<使い方>
堆肥や有機質肥料とともに少量をまいて土とよく混ぜます。

まとめ

元肥には油かす追肥には発酵肥料を!

元肥として使いやすいのは、油かすです。養分バランスがよくてあらゆる野菜に向いているのが理由です。
米ぬかもよく利用されますが、三要素のうちのリン酸(P)が多めなのが気になります。使うのなら、窒素(N)の豊富な油かすと併せて使うといいでしょう。

追肥に向くのは、発酵タイプの有機質肥料です。これらは元肥にも利用できて便利です。土壌の生物活性が高まれば、生タイプの油かすや米ぬかも追肥に使えるようになります。 有機質肥料の袋には下記の写真のように、三要素(NPK)の含有比率が記されています。こちらの写真は「油かす」。窒素主体の肥料です。 bm1574_p74_flow_8_1643607871 簡単に手づくりできるボカシ肥料!
ボカシ肥料は手づくりするのがおすすめ。基本の材料は油かすと米ぬかと水で、これに魚粉や草木灰などもブレンドしてつくれば養分バランスがよくなり、より味のいい野菜をつくることが可能になります。 bm1574_p74_flow_9_1643607934

家庭菜園の土作りにまつわる情報をもっと知りたい方におすすめ!

「野菜だより特別編集 有機の土づくり 超基本と応用」では、今回紹介した情報以外にも、たくさんの土作りにまつわる情報を、わかりやすく丁寧に紹介しております。 bm1574_book_1643608046

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。