
ビオラをアップリケしたふたが目を引くデザイン。肩ひもはリングとループでジョイントさせました。ふたと本体をひねり金具でしっかり留めることができます。中袋に内ポケットを付け、マチの底に底板通し布を付けました。
用尺と材料
★出来上がりサイズ:20×24cm
・アップリケ用はぎれ各種
・ふた用布 65×35cm(ふた裏打ち布、肩ひも、ループ分含む)
・側面用布 90×45cm(マチ、ふたのパイピング分含む)
・中袋用布 90×45cm(内ポケット、底板通し布分含む)
・片面接着キルト綿 85×50cm
・裏打ち布 65×45cm
・薄手接着芯 20×15cm
・直径5.8cmウッドリング 2個
・直径2.2cmひねり金具 1組
・底板 11.5×16cm
・25番刺しゅう糸 適宜
製図と型紙(無料ダウンロードあり)
【ふた】

【側面(2枚)】

【ループ(4枚)】

【肩ひも(2枚)】

【内ポケット(2枚)】

【底板・通し布】

【マチ】※中袋は本体と同寸の一枚布で裁つ
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作り方
1.ふたの表布にアップリケし、キルティングする
01 表布に周囲の出来上がり線を描き、アップリケをして※葉の刺しゅうをします。
キルト綿を貼り※キルティングラインを描きます。
<ステッチの参考>
アウトラインステッチのやり方
ストレートステッチのやり方

02 裏打ち布を貼り、中心から外側に向けて出来上がり線より少し外側までキルティングし、花芯の刺しゅうをします。
次に型紙を当てて出来上がり線を描き直します。中心も印します。
2.周囲をパイピングする
01 3.5cm幅のバイヤステープを裁ち、0.8cmの縫い線を裏に描きます。テープをふたに中表にのせ、縫い線と出来上がり線を合わせてまち針で留めます。カーブ部分はテープをいせ込みます。

02 ミシンで縫い線上を縫います。まち針は縫う手前で外します。カーブ部分は布を手で動かしながらゆっくり縫いましょう。

03 テープに沿って余分な布とキルト綿を裁ちます。こうするとパイピング幅が揃ってきれいに仕上がります。

04 テープの裏側に折り返して縫い代をくるみ、2の縫い目を目安に折ってまち針で留め、まつります。
3.ふたに金具を付ける
01 ひねり金具はこのようなパーツに分かれています。ふたには穴が空いた金具を付けます。

02 爪が付いた金具をふたの表の中心にのせ、パイピングのきわに当てて窓の内側をなぞって印を付けます。金具を外して切り込み線も印します。

03 窓の線をミシンの細かい針目で縫い、中心で折って切り込みを入れます。角は縫い目のきわまでカットし、さらにステッチのきわでくり抜き、ほつれ防止に手芸ボンドを塗ります。

04 ボンドが乾いたら金具の爪を表から穴に差し込み、裏からもうひとつの金具をはめます。

05 金具の爪を折り曲げます。まずは指で折り、次に硬い物でしっかりと折り曲げます。

06 ふたに金具が付きました。上部の印をしつけ糸で粗めに縫い、裏に出来上がり線を出します。
4.本体を作る
01 側面2枚とマチも同様にキルティングし、表に周囲の出来上がり線と底中心の印を描きます。

02 爪が付いた金具をふたの表の中心にのせ、パイピングのきわに当てて窓の内側をなぞって印を付けます。金具を外して切り込み線も印します。

03 側面にマチを中表に重ねてマチ側からまち針で留めます。まずは直線部分から。中心と両端を留め、他の直線部分をまち針で留めます。

※表側も見てまち針で留める

04 カーブ部分は2枚を沿わせて自然なカーブを作りながらまち針で細かく留めます。

05 出来上がり線の0.1cmほど外側を2本取りのしつけ糸で縫います。糸をやや引き気味にするとしっかりと縫えます。

06 側面側からミシンで出来上がり線上をていねいに縫います。カーブ部分は印のそばを指で押さえながらゆっくりと針を進めます。

07 縫い代を1cmに裁ち揃えます。

08 表に返して縫った部分を内側から押し出すように整え、左のように折ってコロコロオープナーでプレスします。きれいな形に仕上がりました。
5.中袋を作る
側面に内ポケットを付けます※。マチに底板通し布を仮留め※し、側面と中表に合わせて縫います。片方には下部に返し口を残します。
6.肩ひもを作る
01 1cmの縫い代を付けて布を2枚裁ち、裁ち切りの片面接着キルト綿を用意します。

02 1枚にキルト綿をアイロンで接着し、もう1枚と中表に合わせてまち針で留め、返し口を残して周囲をミシンで縫います。

03 きれいに仕上げるため、縫い代を0.7cmに裁ち揃え、角をカットします。次に縫い代を折ってコロコロオープナーでプレスします。

04 返し口から手芸用かんしを入れ、端の布を内側からはさみます。

05 はさんだ部分に周りの布を被せるようにします。

06 かんしを引いて、表に返します。

07 角を整えます。縫い目から目打ちを入れ、縫い込まれている布を引き出して整えます。

08 返し口をまち針で留め、端をコロコロオープナーでプレスします。

09 両端の0.3cm内側にミシンステッチを掛けます。縫い始めは針が進みにくいので、目打ちで押し進めるといいでしょう。
7.ループを作る
縫い代1cmを付けて布を2枚裁ち、裁ち切りの片面接着キルト綿を用意します。1枚にキルト綿を貼り、もう1枚と中表に合わせて両端を縫います。かんしを使って表に返し、両端をミシンステッチします。これを2枚作ります。
8.本体に金具を付ける
01 側面表の口中心から9cm下に付け位置を印し、座金をのせて爪の位置を印します。

02 爪の印を上のように折ってはさみの先で切り込みを入れます。金具の爪を差し込みます。

03 裏側から座金を当てて爪を通し、爪を両側に折り曲げます。
9.ループと肩ひもを本体に付ける
01 ループをリングに通して両端を2本取りのしつけ糸で縫い留め、本体付け位置を印します。ループをマチにのせ、口の印と付け位置を合わせてしつけ糸で仮留めします。

02 ふたを本体後ろに中表にのせ、口の印とふたの出来上がり線を合わせてまち針で留め、しつけ糸で仮留めします。

03 本体に中袋を中表にかぶせ(内ポケットが本体の後ろ側にくるように)、口の印を合わせてまち針で留めます。印から0.3cmほど外側をしつけ糸で縫い、ミシンをフリーアームにして口を縫います。

04 口の縫い代を1cmに裁ち揃えて返し口から表に返し、返し口の縫い代を折ってミシンで縫います。口の縫い代は本体側に倒してプレスしておきます。

05 中袋を本体に入れ、口をまち針で留めて星止めをします。縫い代のすぐ下をキルト綿まですくって縫います。底板通し布に底板を入れます。

06 肩ひもに折り位置を印し、ループのリングに通してまち針で留め、脇を巻きかがりします。続けてまつり、もう片方の脇も続けて巻きかがりします。
手順のポイントの解説
上記の作り方の中に出てくる、技法などの詳しいやり方を解説していきます。(~※と記載している箇所です)
★「アップリケをして」※のやり方
01 アイロン台の上に図案、ソフト・トレーシングペーパーを順に重ね、まち針で数カ所留めて専用ペンで線をなぞります。

*おすすめ:アドガー工業(株)のソフト・トレーシングペーパー。ペーパーに写した図案を布にのせ、専用ペンでなぞって写します。

02 周囲の出来上がり線を描いた表布の上にペーパーをのせ、同様にしてペンで線をなぞって図案を写します。

03 フリーザーペーパーのツルツルしていない面にアップリケのモチーフを写し(合番号も書く)、線に沿ってハサミでカットします。

*おすすめ:フリーザーペーパーと同様にアイロンで布に仮接着できるクロバー(株)のピーシングペーパー。半透明なので図案写しも簡単です。

04 それぞれモチーフ布の表にのせ、アイロンで貼ります。縫い代を付けてカットするので、間を十分あけておきましょう。

05 モチーフ布は縫い代を0.5cm付けて裁ち、モチーフが上に重なる部分は0.7cm付けます。印とモチーフ布を合わせてまち針で留めます。

06 ペーパーの端に沿って針先で縫い代を折り込み、まつります。モチーフが重なる部分はまつらなくてOK(左)。まつり終えたら、ペーパーを剥がします(右)。

07 次のモチーフ布を同様に重ねてまち針で留め、まつります。これをくり返してアップリケします。

<モチーフ布の表に印付けしてまつる方法>
01 台布の表にアップリケ位置を印します。アップリケ布は表に印を付けて縫い代を0.5cm付けて裁ちます。

02 台布にアップリケ布を下になるものからのせ、印を合わせてまち針で留めたらまち針を留め直します。

03 縫い代を折り込みながら、たてまつりをします。

04 上にほかの布が重なる部分はまつりません。2番目の布をのせ、同様にまつります。
★「キルト綿を貼り※」のやり方
◆片面接着キルト綿の貼り方
キルト綿の接着面を上にしてトップを重ねます。アイロンの設定温度をドライの中温にし、滑らせずに押し当てます。1カ所7~8秒ずつ当て、中心から外に向けて移動させましょう。アイロンをキルト綿の接着面に当てないように気を付けて。

*おすすめ「片面接着 キルト芯ソフト/日本バイリーン(株)」:ほどよい弾力と張りがあるので、バッグ作りに最適。

◆しつけの掛け方
キルト綿を貼ったトップにキルティングラインと出来上がり線を描き、下に裏打ち布を重ね、まち針で留めてしつけを掛けます。まち針は中心から留め、空気を押し出すように針先を外側に向けて。十字→対角線→その間→周囲の順にしつけを掛けます。3層を持ち上げないようにしましょう。

*しつけを掛けずにキルティングするには
01 キルト綿を貼って出来上がり線とキルティングラインを描いたトップの裏(キルト綿面)にスプレーボンドを吹きかけます。新聞紙を広めに敷き、キルト綿から20cmほど離して均一にボンドが付くようにします。

02 裏打ち布をのせ、中心から外に向かって空気を抜きながら平らにならして貼り合わせます。キルト綿を両面貼り合わせることでより張りが出て作品の仕上がりがしっかりします。しつけは不要です。

*おすすめ
パッチワークの作品の仮留めにおすすめなのが日本バイリーン(株)のスプレーボンド505。薄くスプレーするだけで十分に接着し、ミシンの針や糸がベタつくこともありません。スプレー後、15~20分なら貼り直し可能です。
★「内ポケットを付けます」※のやり方(内ポケットの作り方)
01 布を2枚裁ち、1枚に裁ち切りの薄手接着芯を貼ります。

02 2枚を中表に重ね、周囲を返し口を残して縫います。縫い代を0.7cmに裁ち揃え、角を斜めにカット。

03 縫い代を縫い目で折ってアイロンを掛けたら、角を指で押さえながら表に返します。

04 表に返したらアイロンで整え、口にミシンステッチを掛けます。返し口はまち針で留めます。

05 中袋にポケット付け位置を印し、表に内ポケットをのせて中心を合わせてまち針で留めます。ポケット口の角の裏には布を二つ折りした力布を当てます。

06 口を残してミシンで縫います。縫い始めは返し縫いをして丈夫に。
★「マチに底板通し布を仮留め」※のやり方
01 底板通し布の両端を三つ折りしてミシンで縫います。マチ中袋に底中心を合わせて重ね、まち針で留めて出来上がり線の外側を粗ミシンでしつけします。

02 側面とマチを中表に重ねて底中心、○印を合わせてまち針で留め、印から印までミシンで縫います。まずマチの縫い代を1cmに裁ち、次に側面の縫い代を裁ち揃えます。印から外側は斜めにカットします。

03 側面の長い辺とマチの印を合わせてまち針で留め、ミシンで縫います。縫い代を1cmに裁ち揃え、角は三角にカットします。

04 もう1枚の側面を中表に合わせてまち針で留め、底側の返し口以外の印を縫います。
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