
手芸の中でも人気のある「刺し子」。ここでは図案を使ってオリジナルの作品を作るとき、バランスのよい文様の大きさを決め、配置していく方法について解説します。
手順 1 文様と刺し子の刺す範囲を決めます
作るもののできあがりサイズに対して、どの部分に刺し子を刺すのかを決めます。あとで方眼、斜方眼1マスの大きさが決まるので、多少寸法がかわることがあります。縦Xcm、横Ycmを測ります。
2 刺し子の刺す範囲の縦寸法にいくつの文様を入れるか決めます

▲「寄木」で紹介します
図のように中央に1文様を配置します。これが図案の中心になります。中心より文様が上下、左右へと配置されています。

中央の1文様の上下に同数文様を配置します。配置の方法には次の2タイプが考えられます。
Aタイプ、Bタイプどちらにするかはお好みで。縦の配置数が決まったら、縦にいくつのマスが必要なのかを計算します。もう1つ文様をつなげるときに必要な間隔のマスがあります。
その間隔のマスは文様により異なります。間があく場合、重なる場合、間隔がない場合(0マス)の3タイプに分かれます。

★縦寸法Xcmに何マス必要か、Bタイプで説明します。
1文様の縦のマス数(寄木は4マス)×配置数(ここでは3文様)+必要な間隔のマス数(2カ所なので4マス)=▲マス(16マス)
3 方眼、斜方眼の1マスの大きさを算出します
1で決めた刺し子の刺す縦寸法Xcmを2で算出した縦マス数(▲マス)で割ります。
Xcm÷▲マス=1マスの方眼、斜方眼の大きさ(★cm)
1マスの方眼、斜方眼の大きさは割りきれないことが多いので、少数第1位まで求めて、余りを切り捨てます。
4 算出した1マスの大きさ(★cm)で刺し子を刺す範囲内に方眼、斜方眼を描きます 横の方眼のマス数を算出します。
横の方眼のマス数を算出します。
Ycm÷★cm=横の方眼のマス数
余りを切り捨て、正数値にします。文様の中心が“線”と“面”のものがあります。それにより横に描く方眼の数が奇数か偶数かが決まります。
【中心が“線”の文様=偶数】

【中心が“面”の文様=奇数】

斜方眼は描くことが難しいので、市販の斜方眼紙または下記のダウンロードできる斜方眼紙を3で算出した縦マスの大きさに拡大、縮小コピーをして用意しましょう。
刺す範囲と図案割りが合わないとき
横の方眼のマス数を奇数か偶数に揃えます。3で算出した1マスの大きさで方眼を描いていくと、最初で決めた刺し子を刺す範囲が寸法にぴったりとおさまりません。図案を重視して寸法を変更します。

刺す範囲と図案割りが合わないとき
横の方眼のマス数を奇数か偶数に揃えます。3で算出した1マスの大きさで方眼を描いていくと、最初で決めた刺し子を刺す範囲が寸法にぴったりとおさまりません。図案を重視して寸法を変更します。
「斜方眼紙」のダウンロードはこちらから
★図案の大きさによって拡大、縮小コピーをして使用します。
下記をクリックすると、図案(PDF形式)が表示されますので、ダウンロード後に、ご自宅のプリンターなどで印刷して使用してください。
ATTENTION!
●A3サイズの紙で、縦で、倍率100%で印刷してください。
●図案の無断転載や再配布、販売はご遠慮ください。
●図案によるいかなるトラブルが発生しても弊社は一切責任を負わないものとします。
【図案『斜方眼紙』をダウンロードする】
5 文様を方眼、斜方眼に描いて、上下、左右の文様の流れを確認します
中央に1文様を描いて、図案の中心を作ります。それから全体を描いていきます。中央より上下、左右の文様の流れが同じようであればバランスよく図案割りができたことになります。
刺し子のレシピ
基礎を理解したら、さっそく作品作りに取り掛かりましょう!
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