春日部の豊野小学校の児童55人が5月20日、赤沼地区で田植えを行った。(春日部経済新聞)
【写真】赤米を使って作った地ビール
地域全体で農地や水路を守るため、草刈りの日当や、景観形成のための花苗代、水路の工事費など農業の共同活動を支援する交付金「多面的機能支払交付金」を使って行う事業。赤沼農水里環理組合、農家の筒野広康さん、豊野小の3者で行った。
今回植えたのは赤米。筒野さんが児童に田植え方法を教え、児童が数本の束になった苗を1209平方メートルの田に植えていった。男児は「思ったよりも水が温かく、深かった。田植えは初めてで難しかったが楽しかった」と話した。
筒野さんはまちづくりの一環として、2001(平成13)年ごろから赤沼地区で周辺の子どもたちと一緒に、農薬を使わずに赤米を栽培している。地ビール醸造所「赤沼ロマンブルーイング」(赤沼)の運営もしている筒野さんは「赤米は日本の米のルーツといわれている。米こうじにしてビールを醸造する際に使ったり、菓子にも使ったりしている」と話す。
「これまでは赤沼地区のまちづくりを考えて自主的に田植えをしてきたが、今年から交付金が使えることで、たくさんの人が関わってくれるようになりうれしい。田植えなどをはじめとして地域との関わりを増やし、高齢者も若い人たちも一緒に地域循環ができる地域をつくっていきたい。後を継いでくれる人もできたら」と願いを込める。