ベレーザ、「WEリーグ」初制覇 最終節でジェフ千葉レディース下す

  • 2025年5月19日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 女子プロサッカー「日テレ・東京ヴェルディベレーザ」が5月17日、2024-25 SOMPO WEリーグ第22節でジェフユナイテッド市原・千葉レディースと対戦し、ホーム「味の素フィールド西が丘」(北区西が丘)で3‐0と快勝し、WEリーグ創設4年目で初のリーグ制覇を果たした。入場者数は1518人。(板橋経済新聞)

 通算50試合出場を達成した松田紫野選手(左)へ花束贈呈を行ったウェストハム所属の植木理子選手(右)(写真提供=WEリーグ)

 試合開始前には、5月11日の大宮アルディージャVENTUS戦でWEリーグ通算50試合出場を達成した松田紫野選手への花束贈呈セレモニーが行われ、2023年までチームメートだった植木理子選手(現ウエストハム)がプレゼンターを務めた。

 試合が動いたのは前半32分。日テレ・ベレーザのMF山本柚月選手のクロスがゴール左隅へと伸び、GKの手をかすめて先制。続く40分には、DF松田紫野選手からFW土方麻耶選手へのパスを松田選手が再び受け直し、相手DFを振り切ってゴール右隅に流し込み、2‐0で前半を折り返した。

 ハーフタイムで松田岳夫監督は「2点を守るつもりでプレーしたら痛い目に遭う。3点目、次の1点が勝負になる。後半開始の15分、とにかくそこに100%の力を注ごう」と指示。迎えた66分、山本選手のクロスが土方選手をかすめ、再び直接ゴールに吸い込まれて追加点。計23本のシュートを放ち、積極的にゴールを狙う姿勢を貫いた日テレ・ベレーザが3‐0で勝利した。

 同時刻開催の他会場では、優勝の可能性を残していた2チームのうち、浦和レッズレディースはEL埼玉と引き分けて3位決定。INAC神戸レオネッサはN相模原に勝利して勝ち点で並んだものの、得失点差でベレーザが上回り、4代目WEリーグ王者の座に輝いた。

 キャプテンとしてチームを率いた村松智子選手は、試合後のインタビューで、「歴史あるチームでタイトルから遠ざかっていることについて、申し訳なさと情けなさをずっと感じてきた。今日(ホームスタジアムである)西が丘でタイトルが取れたことを、ベレーザに関わる全ての人に感謝したい」と涙をにじませた。

 優勝が懸かった大一番で、けがから復帰したばかりのベテラン宇津木瑠美選手、岩清水梓選手を終盤に投入した狙いについて、松田監督は「若い選手がのびのびプレーするのはもちろん、ベレーザはこういうことを大切にしているというのをトレーニングの中で、年齢が上で経験のある選手がしっかりと伝え続けてくれた。復帰すぐだが、彼女たちの力を、最後にベレーザにとってプラスの要素にしたかったし、彼女たちも、その期待に応えてくれた。リズムが悪い時にバタバタ崩れていくのが今までのベレーザだったとしたら、そういうところでしっかりと精神的な柱となってやってくれたと思う」と全幅の信頼を寄せた。

 悲願達成の翌18日、クラブは松田岳夫監督と関浩二ヘッドコーチの退任を発表。松田監督は、なでしこリーグ時代の2005(平成17)年から2008(平成20)年までリーグ4連覇をもたらし、約15年ぶりの復帰からからわずか2季目でのリーグ制覇となった。2015(平成27)年から2019年までのリーグ5連覇後、主力選手の流出で苦戦するチームにおいて若手を積極起用し、ベテランとの融合を図りながら名門ベレーザの再建に尽力した。

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