古民家を改修したカフェ「Sekai no Monogatari(せかいのものがたり)」(伊那市西春近)が5月9日にオープンした。(伊那経済新聞)
6種のホールスパイスを使ったパキスタン風無水カレーの「オリジナルスパイスカレー」
店主はコミュニティー「世界一周大学」を運営する中村雅人さん、店長は伊那出身の佐野天咲さんが務める。2人は同コミュニティーに佐野さんが参加したことがきっかけで出会った。佐野さんは「神奈川の大学に進学するまでは伊那に住んでいた。伊那中キャリアフェスの副実行委員長や商店街でさまざまな人が集える場『いなまち たしゅう室』の管理人、子どもの居場所『UTパレット』の立ち上げなど、家と学校以外の場所での大人との出会いや関わりの中で選択肢を広げてもらえたと感じている。地元で、地域内外さまざまな人が交われる交差点のような場所を立ち上げたいと思った」と話す。店名は「ここでいろいろな世界を体感してほしいという願いを込めた」という。
建物は70年以上前に廃業した瓦店の工場だった古民家。壁や床、ガラスの張替えなどはほぼ自分たちで行ったという。「土の床だったので、床を作り直すのが特に大変だった」と中村さん。コミュニティーでの佐野さんのプレゼンテーションを聞き、サポートしようと伊那に部屋を借り、カフェのオープン準備を一緒に行ってきた。
店舗面積は70平方メートルで、店内に8卓23席を用意。ランチメニューは、6種のホールスパイスを使ったパキスタン風無水カレーの「オリジナルスパイスカレー」、「本日のカレー」(以上1,200円)、あいがけカレー(1,500円)。カフェメニューは、練乳を使った「ベトナムプリン」(550円)、バスクチーズケーキ(600円)、ふわふわたまごサンド(680円)、スコーン(350円~)など。共に400円追加でドリンクが付く(ドリンク単品オーダーも可)。
4月24日~5月6日のプレオープン期間は、ゴールデンウイークだったこともあり多くの人が訪れたという。佐野さんは「初めての営業なので大変だったが、カフェ経験者のメンバーなどに支えられて回すことができた。近所のおじいちゃんやおばあちゃん、初めての人も訪れてくれ、いろいろな人が応援してくれていると感じた」と話す。「店で使うカップや食器はベトナム、アイスランド、タイなど、自分たちが海外で買い付けてきたもの。メニューを提供するときに食器をきっかけに、お客さまと話が広がるのも楽しみ」とも。
営業時間は10時~18時。水曜定休。