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農薬を使わずに育てている綿花「おうみこっとん」の定植イベントが5月30日、彦根市本庄町の畑で行われた。主催はセレクトショップ「おんどen no youni hirogaru」(彦根市中央町)。(彦根経済新聞)
koko.baseで交流を深めた=「おうみこっとん」定植イベント
「おうみこっとん」は、農薬を使わずに育てる彦根産の綿花。かつて、綿作りを通して人の輪を広げる活動をしていた「おうみこっとん夢つむぎ」主宰の澤とし江さんから、同店の福田弘治さん・麻依さん夫婦が畑を引き継ぎ、2022年から綿花の栽培、収穫、管理を行っている。現在は、ハニカム(愛荘町)の本間浩平さんも加わり、ボランティアと共に活動を広げている。
当日は12人が参加し、5列の畝に綿花の苗60株を定植した。親子連れが協力して苗を植える姿や、子どもたちが植えたばかりの苗にそっと水をあげる様子が見られ、和やかな雰囲気の中で作業が進められた。
定植作業後、参加者たちはコミュニティースペース「koko.base(ココベース)」へ移動。ココベース代表の山田悦子さん手作りのジュースや本間さんがドリップしたコーヒーを片手に、参加者同士の交流を深めた。子育ての話で盛り上がったり、子どもたちがカードゲームで遊んだりと、それぞれが穏やかな時間を共有する姿が見られた。
取り組みについて、福田さんは「肌や地球に優しい綿花を育て、いつか子どもたちに洋服ができるまでの過程を、糸作りの段階から伝えられたら」と話す。「洋服や肌着がどれほどの手間暇をかけて作られているかを知ることで、物への感謝や作り手に思いをはせるきっかけになれば」とも。
福田さん自身、幼少期に祖母の畑で遊んだ記憶が今でも大切な思い出として残っていることから、「この綿花畑での体験が参加した子どもたちにとって大切な記憶に残れば」という思いもあるという。
現在、収穫した綿花から種やごみを取り除く「綿繰り」作業を行っており、障害者施設や高齢者施設の人たちも手伝っている。福田さんは「収穫した彦根産綿花を使った洋服や肌着を、いつか作れれば」と思いを話した。
今回定植された綿花は、9月ごろに収穫を始める予定。