「最初はうまくできなくたっていい」息子が初めて作ったカレーに教えられたこと／夫ですが会社辞めました

ある日突然、会社に行けなくなって休職してしまった夫・川田俊。夫のかわりに働いて家計を支える妻・沙月。出口の見えない状況をなんとかしたいと思った妻の沙月は、休日に立ち寄った海で引っ越しを夫に提案します。都心から少し離れた自然豊かな葉山の町で、『主夫』になった夫と、『大黒柱』を担う妻の生活が始まりました……。

神奈川県葉山町在住の漫画家・とげとげ。さんが、ご自身の体験や周囲の方々への取材をもとに、現代を生きる夫婦や家族の在り方を丁寧に描く『夫ですが会社辞めました』。今回は大黒柱妻・沙月のエピソードをお届けします。

念願の課長昇進と同時に二人目の子どもを妊娠した沙月は、つわりによる体調不良を我慢しながら働いていました。そんな中、息子のカズが懸命に練習してきたお遊戯会の当日に、トラブル対応で休日出勤になってしまいます。

カズに泣いて責められながら仕事に出たものの、沙月は過労と貧血で倒れてしまいました。お腹の赤ちゃんは無事でしたが、医師に「仕事と子どもとどっちが大事なの」と言われてしまい…。

カズに「最初からうまくできる人なんていないよ」と声をかけながら、沙月は自分も初めて経験する状況で無理をしていたことに気づきます。支えてくれる家族の愛情を感じて、肩の力を抜くことができたのかもしれませんね。





著＝とげとげ。